アメブロを10年以上もやっていて、こんな名曲を見落としていたなんて我ながらビックリのpopfreakです。

 

エルヴィス・プレスリーは、メジャーレーベルのRCAに移籍した第一弾シングル「ハートブレイク・ホテル」が1956年4月21日にビルボードシングル・チャートの1位を獲得。そのまま8週も1位を続けて以来、「I Want You, I Need You, I Love You」、「Don't Be Cluel/Hound Dog」、「Love Me Tender」、「Too Much」、「All Shook Up」、「(Let Me Be Your)Teddy Bear」」とナンバーワンヒットを連発します。

 

その次が 「監獄ロック(原題:Jailhouse Rock~シングルは「Treat Me Nice」とカプリング)」で、トップとなったのは、1957年11月21日のこと。この曲は7週連続で1位でした。 曲を作ったのは、ヒット曲メーカーの名コンビ、ジェリー・リーバーとマイク・ストーラーで、エルヴィスで有名なところでは「ハウンド・ドッグ」(かの大滝詠一さんが「♪湯煙夏原~」と漢字を当てたアレです)、他のアーティストが歌った中にも「ヤケティ・ヤック」、「ラブポーションNo.9」、「ポイズンアイヴィ」などいわゆるティンパンアレイ系のヒットソングを量産したヒットメイカー・コンビでした。

 

「監獄ロック」は中でも極めつけの1曲です。 まずはご本人エルヴィスの主演映画『監獄ロック』の歌唱シーンですが、なんとこれがカラー動画。あれ?これは当時カラーじゃなかったはずですが、後に色づけをしたものなのですね。ビルボード誌によれば、この本人の踊りの振付はエルヴィス自身と書いてありますが、ペルヴィス(骨盤)プレスリーの面目躍如の下半身アクションですね。人にはマネできませんよ。ましてやプロの振付師ですら、ご本人に振り付るなど畏れ多くて無理でしょう(笑)。  

 

さてクイーンもプレスリーが大のお気に入り。1981年のモントリオールフォーラムでのライブで「監獄ロック」を歌っています。フレディのマッチョなアクションにしびれます。ジョン・レノンが「エルヴィスの前には何もなかった」と言ったことは知られていますが、エルトン・ジョンも深い敬愛の言葉を捧げています。ロックの原点となったアーティストは、エルヴィスを措いて他にあろうハズがありません。  

 

ところで意外にも早くこの曲をカヴァーしたロック界のバンドは、イギリスロック界のギター・リジェンド、ジェフ・ベックのグループです。 メンバーは、Vo. ロッド・スチュワート、B. ロン・ウッド、P. ニッキー・ホプキンス、Dr. トニー・ニューマンの錚々たる顔ぶれです。  

 

女性シンガーも多くカヴァーしていますが、YouTubeを見て気に入ったのはカントリー歌手のリアン・ライムス。カントリーミュージックのフェスに出演したときのライヴ映像です。  

 

この曲のカヴァーの極め付けは、誰がなんと言っても映画『ブルース・ブラザーズ』のエンディングシーンでしょう。

 

超実力派人気ミュージシャンが勢ぞろいして“洒落た看守の計らいで、監獄でパーティがあった”かのような大騒ぎ。余りのメチャクチャぶりに「監獄ロックは永遠なり」と思わず口走ってしまいたくなりました(笑)。いつになくpopfreakのテンション高し(笑)。余計なことは申しませんが、エンディングが終わるまでクレジットをご確認ください。なおクレジットされていないジョー・ウォルシュ(イーグルス)みたいな人もいるのでシッカリ見て歌ってください。  

 

ボクが最初に聴いた日本語の歌詞がさきほどの訳詞でしたが、小坂一也を始め多くの日本人歌手が歌っていますが、以上のようなラインアップの中ではご紹介は遠慮しておきましょう。エルヴィスは偉大だと改めて思い知らされるナンバーです。

 

 【余談】 カヴァーではありませんが、ミュージックビデオで映画のシーンをパクッた(失礼!)人気グループがいます。おそらくエルヴィス好き世代には関心がないと思われるワン・ダイレクションです。 曲は「KISS YOU」ですが、このMVを40秒お待ちください。あの場面が次々と登場します。これほどまでに映画『監獄ロック』の歌唱シーンは後世に残る名場面だったといえるでしょう。  

 

いかがですか。ワンダイがしっかりパクってますでしょ(笑)。ふふふ。なぜお前がワンダイなどのMVを知っているのか?ですって。ご想像にお任せします。間違いなくワンダイのファンはプレスリーには興味はないはずですからね。