イタリアン・ポップスがカンツォーネと呼ばれて人気の頃、ハリウッドを代表するワーナーブラザーズ映画がオール・イタリア・ロケで若手俳優を起用して制作したのが、映画『恋愛専科』です。 原題は「Rome Adventure」なのに、なぜこの邦題?と当時ボクには謎でした。

 

後でわかったのですが、この映画には別題がついていて、それが「Lovers Must Learn」。なるほど、恋愛専科ね、ナイスな命名です。 

 

とにかく若くて金髪なびく超イケメン、トロイ・ドナヒューがカッコ良すぎでした。ボクはテレビで彼の出演していた『サーフサイド6』を毎週みていて憧れてました。映画のほうは共演が、新人のスザンヌ・プレシェットでなんと素敵なカップルなんだと、popfreak少年は遥かアメリカに思いを馳せていました。

 

 この映画音楽(サントラのCDを持っています)の担当は、『避暑地の出来事』のマックス・スタイナーで、映画ではエミリオ・ペリコーリの歌唱シーンがあったようです(すいません、こんなに憧れていながら未見です。どうあがいても、トロイ・ドナヒューにはなれそうもなかったので、笑)。 その代わりに♪アルディラ~~チセトゥの歌はイタリア語で歌っていました。 エミリオ・ペリコーリって男前ですね。  

 

さて世界のポップスを一手に量産していたコニー・フランシスも、1964年のテレビ番組で歌っています。日本ではカヴァーポップスの時代に、その元となる曲を彼女がどれだけ提供してくれていたかと思うと尊敬の念を禁じえません。  

 

イタリア系シンガーのアル・マルティーノも自身のライヴで美声を聞かせてくれています。  

 

この曲、「アル・ディ・ラ」を創唱したのが、ルチアーノ・タヨーリです。1961年のサンレモ音楽祭でこの歌をベティ・クルティスと歌って優勝したのが、後に映画の主題歌に導入された理由なのでしょう。ホントウは自分の歌唱が使われて欲しかったのでしょうが、映画企画の時点では40歳代半ば。ちょっとお気の毒ですね。  

 

最後に、ペギー葉山さんの「アル・ディ・ラ」。イタリア語は日本語に乗せ易いはずなのですが、ちょっと字余り系ですね。  

 

たまたまラジオを聴いていたら、ヒロシという芸人さんがでていて思い出したのが「ガラスの部屋」。ペピーノ・ガリアルディが歌ってヒットした哀愁を帯びたナンバーで、思い出してその曲が入っているカンツォーネのコンピCDを引っ張りだしてきたら 「アル・ディ・ラ」に辿りついたという訳です。 

 

最近はイタリアン・ポップスのみならず、フレンチ・ポップスも世界に伝わってこないのがちょっと残念ですね。イタリアではどんな曲がヒットしているのでしょう。コロナ籠り期にとても気になります。