「わたくし、生まれも育ちも東京葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、人呼んで “フーテンの寅” と発します。」

 

 この口上でお馴染みの寅さんを主人公にした映画(もとはTVドラマだったそうです)「男はつらいよ」は、山田洋次監督によって1969年から1998年までに49作が制作され、松竹のドル箱映画として上映されたそうですが、恥ずかしながらアッシpopfreakは、なんと1本も見ておりませんでした。 

 

そして昨年末から公開された50作目『男はつらいよ お帰り 寅さん』でようやく重い腰を上げ、劇場で初めて観て、すっかり寅さんの魅力に取りつかれてしまいました。そんなにわか寅さんファンのアタクシが、主題歌だけは昔から気に入っておりましたことから、僭越ではございますが、このコロナ籠りの時にこそマイブログのお題にしようと思い至りやした。 

 

なんといっても第一作オープニングの「男はつらいよ」を歌う渥美清の口上と歌唱は、うーんもう最高です!なお、申し遅れましたが、作詞は、星野哲郎先生、作曲は、山本直純先生で、日本歌謡史に残る名曲だと思います。  

 

すでにご存じの通り、この50作目ではオープニングで桑田佳祐が主題歌を歌っています。フルヴァージョンはYouTubeに上がっていませんが、さすがの桑田名人。この方の『ひとり紅白歌合戦』でのレパートリーの宇宙的広がりに感服しておりましたので、50作目の映画オープニングでもアタクシは感動してしまいました。予告編でもバックに流れています。  

 

渥美さんが亡くなった後に公開された49作目『寅次郎 ハイビスカスの花』では、この主題歌を八代亜紀が歌っています。TV出演時に歌っている映像です。さすがに上手いですねぇ、八代さん。これまた日本歌謡史に残る傑作「舟唄」を歌った人だけありますね。  

 

意外な人がカヴァーしていました。玉置浩二のスローな歌唱も説得力がありますね。この方の歌は素晴らしい。  

 

最近のワタクシイチオシの圧倒的声量派女性歌手(演歌、という肩書は彼女には不似合だと思います)島津亜矢も歌っています。朗々としてホレボレします。思わず、「亜矢ちゃん!」と声を掛けたくなります。  

 

最後は、ケンダマ名人の三山ひろしが、寅さんファッションに身を固めて(カバンもしっかり持って)歌っています。この人もアタクシお気に入りなのです。  

 

カヴァー集はここまでなのですが、超マニアックな編集作品をYouTubeにアップしてている方がいました。

 

数々の寅さん映画のなかで渥美清が歌った中から、1番から5番を色んなヴァージョンから選りすぐって10分余りに編集しています。しかも映像は柴又の商店街に出向いての傑作です。途中でいろいろ出てくる寅さんの口上の見事さにも感服しました。

 

50作目の映画を観たあと、こりゃー柴又帝釈天にいかにゃーなりませんなぁ、と思っていたところですが、今や断蜜(団蜜さんじゃないですよ)のご時世。ジーッとガマンしてこの超三蜜の商店街映像を見ながら、その日を心待ちにしています。

 

 【余談】音楽ではありませんが、50作目の『男はつらいよ お帰り 寅さん』の公開記念舞台あいさつの場面がYouTubeに上がっていました。出演者が大勢語っておられます。 この映像のタイトルは「倍賞千恵子、渥美さんに涙のメッセージ 吉岡秀隆が抱きしめ「見守ってくれています」です。