ボクがこの曲を初めて聴いたのは、あの元祖脱力系のアストラッド・ジルベルトだったと思います。ただこの人の影響か、元歌のジョアン・ジルベルトに敬意を表してか、アップテンポやスウィンギーなヴァージョンが皆無なのがやや残念なpopfreakです。

 

まずは定番のアストラッド・ジルベルト

 


♪How insensitive I must have seemed
When he told me that he loved me
How unmoved and cold I must have seemed
When he told me so sincerely

 

直訳すれば「なんて鈍感な」、それが転じて「お馬鹿さん」という邦題もあるそうです(笑)。相手が誠実に愛を打ち明けているのに、ボクはなんて鈍感な男に見えただろう、と反省している男の後悔先に立たずのお手本です。


これは1961年に発表さたボサノヴァの代表曲の一つで、作詞はヴィニシウス・ジ・モラエス、作曲はアントニオ・カルロス・ジョビン、創唱はジョアン・ジルベルトです。英語詞のほうは3年後にお馴染みノーマン・ギンベルが付けました。


とてもステキなステイシー・ケントの「ハウ・インセンシティヴ」

 

 


誰しもソフトな歌い方になっているのは、歌詞を考えてのことでしょうか。ダイアナ・クラールもいいですね。

 


さて♪なんて鈍感な私~もシャーリー・バッシーが歌えば説得力あり。とても鈍感にはみえませんね。さすがに熱唱はしていませんが、抑えたシャーリーの歌唱力が沁みます。素晴らしい。これは1979年のTV出演時の動画のようです。

 

 

いろいろと交流の広いスティングがジョビンと一緒に録音しています。後半はデュエット仕様になっております。

 


ボクはこの人のアルバム『BOSSA CARIOCA』が大好きで、このCDを初夏の野外にラジカセで流した時の爽やかさが忘れられません。この動画は小野リサの歌に渡辺貞夫のサックスが最高です。小野リサのポルトガル語も間奏のナベサダさんのソロが素晴らしい!!

 

 

 

最後は、先日亡くなったドリス・デイに敬意と弔意を込めて。

 

 


好きな歌い手や作り手はあの世に行っても、いい歌いい曲をたくさん残してくれました。いつまでも心に残ってくれている歌の「ハウ・センシティヴ」なことか。感謝を込めて聴いています。