最近は、比較的新しい曲もTVCMにどんどん使われていますね。今日の1曲は、キリン・ファイア(缶コーヒー)のCM「息子へ」で使われている「シーズンズ・オブ・ラヴ」。




いうまでもなく、1996年に開幕したミュージカル『レント』の主題歌として広く歌われ、今も愛聴されているナンバーです。

冒頭の歌詞「♪Five hundred twenty five thousand six hundred minutes」とは、「1時間は60分」×「1日は24時間」×「1年は365日」を掛け合わせた1年間の総分数を表しています。

原作・作詞・作曲のすべてを7年の歳月をかけて作り上げたのが、ジョナサン・ラーソン。

なんとプレビュー公演初日前夜、動脈瘤破裂でジョナサン・ラーソンは亡くなります。35歳の若さでした。

後に映画にもなり、ボクはDVDを買っています。オープニングの緊張感溢れるシーン、舞台で一列に並んで「シーズンズ・オブ・ラヴ」を歌うシーンが大好きです。

映画『レント』オープニング




気付いたかたもおられますよね。モーリーン役に抜擢されたのが、イディナ・メンゼル。今年大ヒットの『アナと雪の女王』でエルサの声優として出演、それに「LET IT GO」を歌ってアカデミー主題歌賞を受賞した人です。経歴を見ると、筋金入りの演劇人です。


どうやら近年アメリカで曲のヒットの長期化に貢献しているのが、ドラマ『Glee』で取り上げられ(カヴァー)ることのようです。この「シーズンズ・オブ・ラヴ」もご多分に漏れず歌われています。

Glee版 字幕に歌詞付きの映像です。




いまさらですが、『レント』はプッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』を原作として作られたことは広く知られています。

『ラ・ボエーム』では主人公ミミは結核の病に侵されますが、『レント』ではエイズということになっています。

検索するとこの曲は、カヴァー録音があまりないのが不思議です。


ジョニー・マティスが2000年にカヴァーしたalbum 「Mathis On Broadway」にNell Carterをフューチャーして歌われています。




さらに苦労して探し当てたダニー・オズモンドのテレビ番組での歌唱。2001年のものだそうです。




ミュージカルで合唱され、あまりに強いインパクトを与えた歌は、ソロ歌手としては自分のアルバムに収録するのを避けてしまうのかもしれませんね。

そういえば、2年前に亡くなったマーヴィン・ハムリッシュの代表作「ワン」(『コーラス・ライン』のエンディングで大コーラスで歌われていますね)も、あまりソロ歌手が取り上げていないような・・・。

あ、次はこれやります。これから調べますので、それまで「ワン」が使われたビールのコマーシャルでも見てどんな曲か、確認しておいてください。