1969年にニューヨーク郊外で行われた『ウッドストック・フェスティヴァル』。その記録映画によって一躍世界にその存在を知られるようになった一人がジョー・コッカーです。

「Withe A Little Help From My Friend」をケイレンするようにシャウトして観る者を圧倒しました。

それから十年以上経過した1982年、かれはリチャード・ギアとデブラ・ウィンガー主演映画『愛と青春の旅立ち』の主題歌を歌って再び表舞台に立ちます。

歌い上げ型デュエット・ソングの代表作ですね。ただし歌いこなすのは容易ではありません。



映画シーンを観たい方には、このリンクで。人気映画のYouTube映像利用には制限がかかっています。

 ⇒映画シーン入り「愛と青春の旅立ち」リンク

この曲、1982年11月6日から3週間、ビルボードNO.1ヒットに輝いています。

作詞・作曲はジャク・ニッチェを含む3人(その内ひとりはバフィー・セントメリーです)。

資料によれば、映画の制作が進んでいても音楽が決まらなかったといいます。歌い手に指名されたお二人は、録音の時が初対面だったとのこと。しかもジョー・コッカーはツアー中で、録音が終わったらすぐにツアーに舞い戻ったと『Billboard No.1 Hits』に紹介されています。

実は興味ある映像をYouTubeで見つけました。なかなかの名シーンだと思います。

松田聖子と・・・



いかがでしょう。初々しいお二人でしたね。


実はこのお二人のほかにもマッチ&アキナの映像があったのですが、音量小さすぎてここのアップするのは断念しました。興味あるかたは検索してみてください。

三組目は、大人のジャズ・シンガー阿川さんとコーラス・グループ、サーカスのコンビで。阿川さんのコスチュームがいかにもな80年代

でもこういう大人のシンガーがテレビの歌番組でいい曲を歌うことができたいい時代だったのかもしれません。

阿川泰子とサーカス





ヒット・チャート好きのボクは、TBSで毎週土曜に放送されている『カウントダウンTV』をたまに観るのですが、いまのヒット・ソングは、まずは踊れないとダメみたいです。“歌とは踊りを伴うもの”という定義がここまできてしまったか、の感強し。

AKBもKARAもEXILEもモモクロも・・・。嗚呼・・・。

「愛と青春の旅立ち」を歌い上げる高揚感など、過去の遺物となってしまったかと思うと寂しい限りです。


【余談】ジャック・ニッチェにご興味のムキは。
作曲家、アレンジャー、プロデューサーとして長く活躍した人ですが、関与したアーティストの幅がものすごく広いので有名です。

例えば;
・ドリス・デイ
・フランキー・レイン
・モンキーズ
・ティム・バックレー
・ボビー・ダーリン
・マリアンヌ・フェイスフル
・デル・シャノン
・バッファロー・スプリングフィールド
・ランディ・ニューマン
・リー・ヘイゼルウッド(作家)
・フィル・スペクター(プロデューサー)


最初の仕事は1959年のソニー・ボノ(後のソニーとシェール)との映画音楽だったそうです。