映画『ピクニック』といえば、「ムーングロウ」が流れる川辺でウィリアム・ホールデンとキム・ノヴァクが見つめ合って踊るシーン

美男、美女による美しい場面です。それに美しい曲が流れて・・・。



1955年の映画です。夜の野外ダンスのシーンで流れた「ムーングロウ」は、1934年にアーヴィング・ミルズほかが合作したそうです。歌詞はスティーヴ・アレン。

日本では映画のこのシーンで「ムーングロウ」は一躍知られるようになりました。ボクはこの映画は見ていないのに(子供の観る映画じゃなかったので)このメロディとこのシーンは心に刻まれています。後にテレビなどで放映されたからでしょうか?ちょっと不明です。

とくに強く印象を受けたのは、見つめあって踊る二人もさることながら、二人を照らす“ちょうちん”。こればかりを不思議に覚えています。“へぇ、アメリカにもちょうちんがあるのか!”というカルチャー・ショック。肝心の二人の姿よりもちょうちんが気になったミー・ジャパニーズ・ボーイでした(笑)。

映画よりはるか前に「ムーングロウ」をレパートリーにして広めたのはベニー・グッドマン。この映像はかなり後のものですが、メンバーもスゴイです。

Benny Goodman, clarinet; Lionel Hampton, vibes; Teddy Wilson, piano; Gene Krupa, drums. With George Duvivier on bass



それにクラリネットといえばグッドマンが一番手なので、気の毒なアーティ・ショウ。この「ムーングロウ」も素晴らしいと思います。





さて次はウタモノ2曲。

やはりビリー・ホリデイが代表的でしょうか。1952アルバム『Solitude』より




ところでYouTubeで発見したドリス・デイの、えらく大人な歌唱も気に入りました。スロウなテンポで「ムーングロウ」




冒頭でご紹介したように映画『ピクニック』は1955年作品。同じウィリアム・ホールデンといえば『慕情』。これも同じ年の映画だそうです。ジェニファー・ジョーンズとの岡の上のシーンと主題歌「Love Is A Many-Splendored Thing」も忘れがたし・・・。