イギリスの映画音楽家といえばジョン・バリー。先日77歳で死去されたとの報に接して一番に頭に浮かんだのは♪ゴールドフィンガア~~~と大きく口をあけてこの曲を見事に歌いきったシャーリー・バッシーの姿でした。“英語の歌詞はあいまいな発音で歌うもの”、というボクにとっての常識を大きく覆してくれました。

$♪blowin' in the music

いうまでもなく、この曲を作曲したのはジョン・バリー。一連の007ジェームス・ボンドもので一世を風靡しました。

ゴールドフィンガー/シャーリー・バッシー



ちなみに歌詞に歌われる「マイダス(ミダス)」(タッチ)とは、手に触れたものを黄金にする力を与えられたフリギアの王の名前で、ギリシャ神話に登場する人物だそうです。だからゴールドフィンバーなんですね(と、いまさら汗)。

ジョン・バリー自身はご覧のようなイギリス紳士で、とても物静かな人だったとのこと。

$♪blowin' in the musicジョン・バリー


ところでこの一番有名なテーマは、彼の作曲ではなく、最初に音楽を担当したモンティ・ノーマンによるものだそうです。

ジェイムス・ボンド・テーマ





ジョン・バリー自身が作曲したのはセカンド・テーマとでもいうべき「OO7Theme」です。これも多くの場面で使われています。




ボクの好きなマット・モンローの名唱、「ロシアより愛をこめて」もジョン・バリーの作ではなく、ライオネル・バート(ミュージカル『オリバー!』の作家として知られている)の作詞・作曲です。もちろん007シリーズの映画音楽はジョン・バリーですが、いくつかの主題歌(曲)のみ他の人が書いたということですね。

かといって、ジョン・バリーの輝かしい実績はゆらぎません。

ロシアより愛をこめて/マット・モンロー




ボクにとってのジョン・バリーの最高傑作は、ケヴィン・コスナーが監督・主演した『ダンス・ウィズ・ウルヴス』。

主人公と現地の人々との温かい交流のシーンに流れる華麗なメロディが忘れられません。

Dance With Wolves - John Barry





かくして名匠が一人旅立ちました

淋しいですね。