ロバート・ジョンソンは、1930年代にミシシッピーで活躍していた伝説のブルースマン。
15年ほど前に、本人の写真をフューチャーした2枚組CDが発売されました。

♪blowin’ in the music ロバート・ジョンソンのCD

ロバート・ジョンソンには、まつわる伝説がいくつもあります。

伝説その1:クロスロード伝説とは?

ロバート・ジョンソンは、ある日突然ギターの技量が上達したことから、魔術師に魂を売り渡したためであるといわれています。

“弾きたいものをなんでも弾けるようになりたかったら、自分で曲作りもやりたかったら、ギターを持って道路が交差しているところ、四つ辻みたいに交差しているところへいけ。”(P.ギュラルニック著にでてくる関係者の証言より)

こんな言い伝えが当時からブルース・ミュージシャンの間で広まっていたようです。クロスロード(交差点)で魂を得るのと交換にギターのテクをゲットする、ってわけです。

伝説その2:どのように殺されたか?

ロバートに大きな影響を受けたブルースマン、サンハウスの証言。
“最初は刺されて死んだということだった。つぎに、女に毒を盛られたと知らされ、またあと別の話を聞いた。ハッキリしたことは分からずじまいだった。”

また他の人が聞いた話では、“毒を盛られ、死ぬ前に四つん這いになって、犬みたいに吠えた”とか、“魔術にかけれらた”とか、“女に銃殺された”説もあります。

いずれにせよ事実は不明のまま、ロバート・ジョンソンは1938年8月16日に27歳で死んだとされ、もしこの命日が正しければ、1977年に死んだエルヴィス・プレスリーと同じ日ということになります。

この映画にもクロスロードで魂を売り渡す契約を取り交わすシーンがあります。

伝説その3:30曲目は見つかったのか?

映画では30曲目の未発表曲を教えて欲しい学生が主人公であり、一緒に旅にでる老ブルースマンは自分がその曲を知っているとウソをつく。
つまりウソ。映画でも、現実でもロバート・ジョンソンが残した楽曲は29曲しかないのです。

最初にご紹介したCD(2枚組)には、41曲(というより41トラック)が収録されています。

このCDがでた(1991年らしい)ときに、以前からロバート・ジョンソンのアルバムを探しまくって、ようやく2枚のLPを見つけていたボクは、正直言ってガッカリしました。
こんなに苦労してLPを探し当てたたのに、全録音を網羅したCDがでるなんて・・。この気持ち分かってもらえるでしょうか。

で、問題の収録曲を調べました。

ボクがもっているLP Vol.1には、16曲が収録されています。
LP Vol.2(録音風景のイラストがジャケット)にも、16曲が収録されています。

♪blowin’ in the music 左;Vol.1/右;Vol.2 マイ両方コレクションです

つまり、両方を足すと32曲です。が、しかし、3曲が両方のLPで重複していますので、やはり29曲です。

問題のCD2枚組は、1枚目が21曲。
2枚目は20曲、合計41曲が収録されていました。ウー、くやしい。

でも、詳しく調べてみました。
2枚のCDに収められた41曲のうち、同じ曲の別テイクが12曲分収録されているのです。

つまり41曲-12曲=29曲。やはり30曲目があるのでは?という映画用伝説は幻だったことが分かりました。もちろんボクはCDなんか買いません。LPだけで充分です(と、負け惜しみ)。

それにしても、伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンの存在は多くのミュージシャンに大きな影響を与えました。

その話は次回に。

今日のブログの最後は、映画のハイライト・シーン。主人公のギター青年が壮絶なギター・バトルを繰り広げて勝つシーンです。

この負け役のギタリストは、日本でもファンの多いスティーヴ・ヴァイ。素晴らしくカッコいいです。
負けちゃうのは映画のためで、このパフォーマンスは圧倒的にスティーヴ・ヴァイの勝ち!です。ボクが審査員だったら・・・(笑)。

バトル

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ちょっとローリー寺西サンをホウフツとさせますね。いや、逆か。ローリーがヴァイを師匠にしてるんでしょうかねぇ。