自主的自宅謹慎をしていて することといえば読書かなと思ったが2週間で3冊しか読めてない

「<本当の自分>は一つじゃない」
平野啓一郎 作

よくわかんないけど 自分のが書いてきた小説の種明かしを こんなにされてしまったら 読者としての想像力をもがれた気がしてがっかりした

三島由紀夫村上春樹路線の作家としてマークしてるけど やはり生温さを感じる
もう生きてきた時代 体験したものからくる経験値の違いは今仕方ない
いや 決して非難しているのではない
リアルタイムな小説とは時代を反映するものなのだと実感しているだけだ

三島を読み漁ったのは彼が死んだ後だし 村上を読んだのも彼のピークをすぎてからだ
だから安心して普遍性を受け入れられる

平野に関しては同時代的すぎて どう受け取っていいのか迷ってしまう

ただ 「生まれてしまった以上生きなければ」という彼の感覚には共感出来る
つい手に取りたくなる理由はこの辺りの生きることへの希薄感なのかもしれない