昨日は、朝から信じられない出来事が起こった。
タイトル通り、「隣家のおばあちゃんに死んだイノシシの処理を頼まれる」という、まさに驚愕の一日始まりだ。
朝一番、玄関を開けて丁度目の合った隣家のおばあちゃんに挨拶をする。
すると何かと思えば、お互いの家に続く細い道に死んだイノシシがあるというのだ。
驚きを隠せないまま、一緒に確認しに行くと、道沿いの細い水路に確かにそこにはウリボウ(イノシシの子供)の死体が。これはただ事ではない!
死んだイノシシの子供には悪いが私は興味津々。
骨格標本作りに激しい情熱を燃やしていた時期もあったのだ。
大きさは中ぐらいの成猫位。ハエは少し居た程度で死体はまだ新鮮そうだ。外傷も殆ど無い。
最近家族がウリボウを近くで見たと言っていた。親からはぐれて餌を十分に採れず弱って死んだのではないか。
「お願いだから、このイノシシの処理を手伝ってくれないか」とおばあちゃんに頼まれ、断るわけにはいかない。早速、イノシシの処理に取りかかることに決定。
水路に落ちているのはおばあちゃんが道にあると気持ち悪いからとりあえず落としたとのこと。処理が面倒になるから落とすなよ~とも思ったが口には出さなかった。
次に、イノシシを埋める場所を選定。私の庭の隅に丁度穴を空けた箇所がある。穴の深さは約30~40cm。今回はこの深さがベストだと思う。
深くなると骨の回収が難しくなり、浅いとハエと腐敗臭が大発生する。
イノシシを穴に運び入れ、しっかりと土をかぶせる。
穴の上には炭を多めに撒いてハエと腐敗臭が酷くならないことを期待する。
画像は何も埋まっているように見えないがここに埋まっている。
ここからは時間の問題。とりあえず数ヶ月位、自然の力に任せて分解を待つだけだ。
土の分解力は高く、掘り返す時期を見誤ると骨格標本にした時に骨が脆くなってしまったり、細かいパーツが消失したりする。
とは言え今回は完全な形で残ることは期待していない。
成体のイノシシの頭骨のような頑丈な部分なら土埋めは良い手段の一つだ。
一番クオリティーの高い仕上がりが期待出来るのは最初から鍋で適当な状態まで煮ること。ただし煮加減次第ではこの方法でも骨は脆くなるので注意。
土埋めでも結局掘り出し後に煮るので二度手間ではあるが、とりあえず処理をしてクオリティーは下がるが骨をキープ出来る点と煮た後の処理が軽い点がメリットになる。
画像は昔自分で作った幼イノシシの頭骨。標本を販売していた時期もあった。
予想外の依頼だったが、無事に対応完了。これで一つ大きな仕事を終えた気分だ。朝から驚愕の出来事だったが、無事に解決できて良かった。
↓私の中で骨格標本についてのバイブル