あっという間だったような、
もうずっと昔のことのような。
あの日12歳だった私は、とうとう32歳になりました。
当時住んでいた家は、全壊。
出勤時間の近かった父は、一歩間違えば 家の前にあった塀に潰され、命を失うところでした。
余震に怯え、靴を履いたままこたつで眠る日々。
お隣さんからいただいた、温かいおにぎりは涙が出るほど美味しかった。
今一度、家族全員が生かされたことに感謝せねばなりません。
今ある幸せは、当たり前のものではないから。
今朝、目覚めたら…
ゼンマイ式時計のゼンマイが切れていました。
止まっていた時刻を見て、鳥肌が立ちました。
ーーー5時46分。
何かのメッセージかもしれません。
どうか安らかに…
そして今もなお、苦しみから解放されない人たちが、少しでも多くの幸福に包まれますように。

