けいごくんが帰ってきて、

私は正座して謝った。



よく分からないけど、彼を酷く傷つけた気がして謝った。


けいごくんは

「大丈夫だよ、Y。」

って笑って、



2人で鍋を食べながら、昨日のこと、聞いた。


私はよくねぼける事は前から自分でもわかってた。


けいごくん

「セックスのプレッシャーがやばかった。途中からもう、怖くなった。」


「それじゃ何故今朝してたの?」


けいごくん

「Yはセックスの時、別人になることがたまにあった。最初は気の所為だと思ったけど、

明らかに別人で、病院に行って確信して、俺は医師とそれも話していて。どう対処していいかは聞いていたが、ほんとに怖くなってきた。」



「…

どんな風に?

ほんとに分からないけども見えた。

それはかんなさんていうやつみたいだよ。今日分かった」





通常奥さんや彼女とする時は、男性は性癖を隠すらしい。

かんなはとても淫らで、悪女で、体が反応してしまうからしたくなくてもしてしまう。


終わった時にはYはもう眠っていて、

すごい罪悪感と、最後の方は怖くなってきた。



聞いたけどとても書けない。

かけることとすれば、


「私を叩いて」

「噛んで」


等暴力的なことを要求すると。そしてほかの男の名を呼んだり、顔つきが変わる。



それは毎回ではないけれど、喧嘩した時や、何かの時に現れて、俺はパターンが読めてきた。



けいごくん

「Yとするのは好きだけど、あれはトラウマになる、俺には、Yじゃないし、俺も変わってくのが怖かった。」



…。


ごめんなさい。けいごくん。。。

私はたまに、


男と女ってどうしてあんなことすると気持ちいいんだろね


とか、


セックスのことを

「ゴイゴイ」


とか読んで何となくセックスに対して罪悪感を持ってたり、忌まわしいものだと言ってたよね?



それは

かんなのせいだ。



けどそれは私を守るために出来たやつ…。


けいごくん

「俺はパターンが読めてきたって言ったろ?

それはケンカの予感だ。お前が俺を怒らせること言ったり、Yが勝手に別れに持っていこうとする時だ」



けいごくん

「医師と話した時、察したら相手にせずとにかく逃げろというか、相手にするな、出来ればどこかにしばらく出ていく   など対処法は聞いていたが、

なかなか上手くいかない。

俺も感情があるからやはりYがたまに出てきてLINEでも答えてしまう。



俺も最初は多重人格なんて本当にありえねとか思ってたけど、最近ひしひし分かりやすくなってきた。

前よりずっと分かりやすいというか。」



それは良くなってることなのだろうか?

私が私である時も最近は分かる。



けいごくん

「最初から思うのはセックスをやめることしかない。てか俺はしない。女に見えないとか、愛情どうこうじゃない。


あれはセックスのプレッシャーがやばくなって、もうYじゃないし、しばらく断ちたい。」



「もちろんだよ。ごめんなさい。やめよう。セックスが原因なのは何となくわかってた。やらなくても平気だし、何よりけいごくんが心配だよ。


また、誰かを傷つけてしまう。」




けいごくん

「…Yちゃん、大丈夫だ!

俺は傷つかない!!


やり納めと思って最後にかんなとめちゃくちゃ楽しんでみた今朝。あれは普通のオッサンにはヤバいわな。おれ、年下でノーマルで良かった!」




……、。



それで今朝してたのか。

ひとりわかった、かんな。


これは医師と話しながらだけど、

きっとセックスはしない方がいいに決まってる。

これは、手段だ。誰かが去っていく時に、引き止める手段とか、男から愛情を欲したくてとかそういう奴だ。



消えて欲しい。

教えてくれる人格はどうしたら分かるのかな?

コンタクトを取れるのは多分私と似てる人格なはずだ。



とにかく次の診察で、言うしかない。

薬が効いているのか、カウンセリングの、トラウマと向き合う治療が効いているのか、



人格が見えてきた。


前の旦那さんならきっと全てを見た。

申し訳なさすぎる。謝ることも、もう出来ないから、幸せを願う。彼は本当に優しい人だったから。



けいごくんが、私のパートナーで良かったのは、

彼はあんまり傷つかない、我が強い、他人に振り回されない、ワガママ、ジャミラ、

そして私よりずっと頭が良い。



彼となら克服できる?

それとも私は手放してしまう?



やはりけいごくんも、ああいってるけどすごいストレスを抱えている。

彼のわがままを最大限許して、とにかく私は傷付けたくない。人をこれ以上。



ただ、普通のささやかな幸せを望んだ。

それが程遠いほど私は酷い思いをしてきたんだ。

屈折しまくり分裂するほど酷いひどい仕打ちを、

受けてきたんだ。


私は悪くないと、まず私を許さなければ、報われない気がした。







キャンプは私にとってほんとに良い趣味になった。


最後までお付き合い頂き大変ありがとうございます。