【ソウル=加藤達也】北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)
総書記の死去が発表された昨年12月19日前後、
金正恩(ジョンウン)氏が直轄するとみられる北朝鮮治安機関に対し、
「脱北者を絶対に逃すな」との指示が出されていたことが3日、分かった。
中朝国境の治安情勢に詳しい情報筋が明らかにした。
金総書記は生前、正恩氏に国内統制に関する権限を徐々に委譲していたとみられているが、
金総書記死去の公表を控え統制の乱れを懸念、脱北者の取り締まりを厳格化し、
情報統制の強化や外部との連絡遮断を図った可能性がある。
同筋によると、脱北者の逃亡阻止命令は
昨年12月19日の金総書記死去の特別放送の前後、
特殊治安機関「朝鮮人民軍内務軍」の幹部に通達された。
その際に「金総書記が死去した」という情報は秘匿され、
逃亡を図る住民には発砲、射殺を許可するという方針も改めて確認されたという。
この命令伝達の直後、北朝鮮側の中朝の国境周辺地帯が完全に封鎖状態となり、
出入りできなくなっていた。
中朝両国は昨年から中国側へ逃れる脱北者の取り締まりを厳格化。
昨年11月には内務軍司令官の李泰哲上将が
北京で中国の孟建柱公安相と両機関の連携を協議するなど国境の出入り監視強化の動きを続けてきた。