光学機器大手「オリンパス」の損失隠し事件で、
東京地検特捜部や警視庁などは1月中にも、米国の司法当局に捜査共助を要請する方針を固めた。
損失隠しの「指南役」とされる大手証券会社OBら2人が海外居住者のため、
国内の捜査だけでは関与を解明するのは困難と判断したとみられる。
英国などの捜査機関への共助要請も検討しており、
年明けから複数の海外当局と連携した捜査が進められる見通しとなった。
オリンパスは1998年から、
国内外に設立したファンドに含み損を抱えた金融商品を移し替える
「飛ばし」と呼ばれる手口で損失計上を先送りし、
2006~10年に国内3社や英医療機器メーカーの買収で捻出した1348億円で損失を穴埋めしたとされる。
特捜部などは21日、損失隠しを主導したとされる菊川剛・前会長(70)ら旧経営陣の立件に向け、
金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)
容疑でオリンパス本社など約20か所を捜索。
損失飛ばしを指南したとされる大手証券OB3人のうち、
国内在住のコンサルタント会社社長の自宅なども捜索した。
しかし、3人のうち、米投資助言会社代表ら2人は米国と香港に在住しており、
活動拠点も海外にあるため捜査は進展していない。
オリンパスの第三者委員会も、
同社からこの米投資助言会社側に約35億円が渡った可能性は指摘したが、
第三者委の関係者は「2人が受け取った報酬額は不明で、具体的な関与も解明できなかった」と話す。