2015年冬はかなりの数のアニメの英語吹替え版(english dub)が配信されているようです。

日本から数週間後れてではありますが。


・暗殺教室

・東京グール√A (1期の吹替えはまだなのに)

・デスパレード

・純潔のマリア

・ユリ熊嵐

・デュラララ2

・神様はじめました2

・聖剣使いの禁呪詠唱

・ローリングガールズ

・暁のヨナ

・アブソリュートデュオ


ざっと調べた限りでこのぐらいです。

なぜこのチョイス?と疑問に思わなくもないですが。

(暗殺教室だけ少し見てみましたがクオリティは結構良かったです)



ほんの少し前までは、人気アニメは比較的早く北米版BD・DVDが発売されるという程度でしたが、

スペースダンディが日本とほぼ同時に英語吹替え版配信され画期的だったこと、

2014年秋アニメは、(たぶん)PSYCHO-PASS2と曇天に笑うだけだったことを考えると、

2015年は英語吹替え版配信元年と言えるのではないでしょうか。


実際どの程度の需要があるのか、配信についてどのような狙いがあるのか、採算があるのかはわかりませんが、海外におけるアニメ人気がさらに拡大していることはたしかなようです。


今年1年お世話になりました。

来年夏期には少し翻訳できればと思ってます。


よいお年を。



1 ピンポン

THE群像劇。

キャラの個性、展開の熱さ、演出、音楽どれも素晴らしいです。



2 シドニアの騎士

あの世界観とシドニアの艦体のいびつさが最高です。

他の艦と出会ったらどうなっているんだろうとか想像が膨らみます。



3 ノーゲームノーライフ

楽しさという点では今年1番。

この手のアニメにしてはロジカルで原作を読んでみたくなりました。



4 アルドノア・ゼロ

イナホのキャラが良いです。

ご都合主義の天才キャラという批判を見かけますが、一応視聴者にも与えられている情報に基づいて論理的な判断してますからそんなことはないはずです。



5 月刊少女野崎君

佐倉千代の声と演技が良かったです。

ネタも面白い。



6 ばらかもん

日常系(英語ではslice of lifeと呼ばれてます)、癒し系としては今年一番。



7 寄生獣

キャラデザ発表のときにはかなり不安でしたが、面白いです。

BGMが少し気になるところがある以外は、原作変更部分も気になりません。

(というか原作の記憶もあいまいですけど)

一応展開は知っているので、それがなければもっと上位だったかも。



8 東京グール

後半どんどん面白くなっていきました。

1月からの続編も楽しみ。


9 甘城ブリリアントパーク

気楽に見れて面白い。




10 アカメが斬る

帝具のぶっとんだ感じと独特のダークさが結構好きでした。




次点以降


・ソードアートオンラインII 

マザーズロザリオ編が良かったです。あとベストOP。

・ぐぐれこっくりさん







psycopass2

1期はかなり好きだったので期待も大きくその分正直がっかりでした。

1期がきれいに終わってたので、そもそも2期をつくるのに無理があったともいえますが。


(ちなみに5週間ぐらい遅れで、英語吹替え版が海外で放送されているようで、アニメ需要の世界的高まりを感じます。もう1つ同じように吹替えが放送されているのがなぜか「曇天に笑う」です。海外の腐女子需要も高まってるんでしょうか。)



面白い所、良かった所もありましたが、1期との比較もふまえて、とりあえずここがダメだったんじゃないかというところを挙げてみたいと思います。


1 プロット(テーマ)


きれいに終わった1期の続編として一番気になるのは「コウガミのその後」のはずですが、

それは映画までとっておくようで、2期のテーマは”常守朱のサイコパスを濁らすことはできるのか”ということだと受け取りました。

アカネは免罪体質ではないわけだし、あの明晰な頭脳、飾らない性格などなどから、サイコパスが濁りにくいタイプであることは1期で十分説明されてました。

なので、濁らせることができるのかという疑問は一応テーマにはなりえるとは思います。


でもそんなの別に見たくないというか(まあ濁らないんだろーなーという予想はできるし)、

しかもお婆ちゃんを殴り殺すという方法が不快だし、1期で親友を目の前で殺されたのとかぶります。

もっと、”サイコパスってつまり何なんなんだ?”という本質を考え抜いて、なるほどーと思わせる方法だと面白かったと思うのですが、、、


もう1つのテーマとして考えられるのは、シビュラの穴でしょうか。

もともとツッコミどころ満載のシステムなわけですけど(それでも絶妙のバランスで成り立っているようにみせてたのが1期の面白さでもあります)、

そのシステムが自分自身を裁いたらどうなるのかということも今回のテーマの1つと言えると思います。

そのためにシビュラが「集団」だからサイコパスを測定できないということにしてし、

7人の「集団」であるカムイを登場させたわけですけど、やはり、シビュラの何が問題なのかという本質まで届いていない気がします。


しかも、悪い奴まで取り込んだからこそ能力を発揮できているはずなのに、ラストの方ではその悪い要素を廃棄したような描写があり、

さらに、悪い奴でさえ取り込んで多様さを保っているはずなのに、「集団的サイコパス」という多様さを放棄するような方向に行ってしまって、さらにヒドいシステムになってると思うんですけど・・・

(しかもそれをアカネが提案してるのが・・・・)


ということで、まずテーマはまだしもその見せ方で失敗している気がします。



2 カムイ


いろいろ設定がごちゃごちゃしていましたが理解している範囲だと、シビュラ導入過程での権力闘争が原因で発生した飛行機事故で犠牲になったうちの7人ぐらいの子供達をつなぎ合わせてつくられたのがカムイであり、7人の集合体なのでシビュラには反応せず、事故の原因となったシビュラに恨みを持つということですが、、、



外見などから攻殻機動隊の笑い男を思い出してしまうキャラですが、

まず、あのカリスマ性がまったくの謎です。


あの年齢でこれだけのカリスマ性があることを見せるのはかなり難しいと思いますが、

7人くっつけた存在であることと(この設定にもかなり無理がある)、薬?をつかってシビュラから解放するという以外、カリスマの根拠となるような描写はでてこないので、理由なくなんでもできてしまうご都合キャラになってしまって魅力を感じませんでした。

(たとえば1期の冒頭、アカネが部屋のデザインを指示するシーンがありますが、あれだけでアカネの教養レベルだとか趣味趣向だとかがすっと伝わるんですけど、カムイについてはそういうの一切なかったと思います)


シビュラから解放する技術を持っていたことがカリスマの理由だとしても、その技術どこで勉強したの?とか、そこまで社会の人々がシビュラに不満を持ってたの?って思ってしまって、じゃあなんでシビュラが採用されてんだよって根本的な矛盾まで気になってしまいます(それが問題提起というのではなくて、単にロジカルでないっていう印象)。



3 霜月美佳


1期のアカネ登場時、線が細い女の子で一見頼りなさそうに見えましたが、最終的にはこれ以上ないぐらい監視官としての適性を示しました。

シビュラがいかにマキシマのような人物を取り込んでいても(取り込んでいるからこそ)、判断が正確であることがそれによって示されていて、アカネも自分の適性を自覚し、シビュラの判断に納得していたからこそ、シビュラを一応は受け入れたわけです。

しかし、シモツキは最初から監視官としての適性を感じさせないキャラで、1期との一貫性を欠いてしまっていて、しかもシビュラ自身が「あいつは食われるな」と言ってしまっている。お前が選んだんだろうと思わずツッコミをいれてしまいました。

(コウガミなどの元監視官も結局執行官になったとはいえ、それまでの事件で仕方ないと思わせられるものでした。)

アカネと内部で対立する役として無理やり作った感じのキャラになってしまっています。


4 その他

あとは思いついたものを箇条書きに

・悪魔の証明なんてアカネなら当然知ってるレベルのことを、なるほどーという感じにしている。

(悪魔の証明を前提にその先を見せる話ならまだ面白いと思いますが)


・お偉いさんが全員悪趣味。

たしかに”偉い”人の中にも変な人がいるというのもわかりますが、全員があんな悪趣味なわけもなく、

偉い奴は悪いことしてるに違いないみたいな安易さが見えました。


・アカネの”法を守る”という信念がよくわからない。下手するとすごく独善的に見える。



他にもいろいろあった気がしますが、思いついたら追記します。