7/18(土)に参加した「学んでから旅する歴史講座」。

色々、いいお話が聞けて大満足な講座だったんですが
これを書き留めたくても、どうまとめようか
試行錯誤してまして・・・ちーん


もしかしたら、言葉が不足して
伝えきれない部分があると思いますが
史実に興味があれば、お付き合いください(。-人-。)



まずは新選組の研究から。


新選組は長く、研究する価値がないとされてきました。

それは、「負け組」であること。
そのため良質な史料がないとされてきたからです。

そんな中、昭和3年に平尾道雄さんが
発表された『新選組史』。
(その後発行された改訂版は『新選組史録』)





ですが、当時、新選組はまだ研究に値しなかったため
評価されなかったんです。

が、その後、永倉さんの『新撰組顛末記』をきっかけに
新人物往来社から、たくさんの本が出版されるようになり
2004年の大河ドラマにつながったそう。






そして、新選組に関する史料が
たくさん発見されたのですが
良い史料と、悪い史料を見分ける研究者が
参入しなかったため
学術に慣れないまま、フィクション化され
それが定着してしまう、という事態が次々と起こってしまった。


そして、2004年の大河。

大河ドラマが決まると、前年の秋くらいから
3桁にもなる本が出版されるんですが
新選組の時もそうだったようで
本当にたくさんの本が出版されました。

その中には、クズのような内容(中村先生いわく涙)もあったんだけど
その中で抜群にいい本が2冊出版されました。

それが、私もこのブログで何度も書いてる
この2冊です。




松浦玲さんの『新選組』と
宮地正人さんの『歴史の中の新選組』。

この2冊に関しては中村先生自身も
ものすごく感銘を受けた、と。
この本に出会わなければ、新選組を語ることもなかった
と仰るほど。

現に私もこの2冊を読んで
自分の中の新選組が大きく変わったし
この本に出会えたことは
私にとってもすごく大きい。


この2冊に共通しているのが、前にも書いたんだけど
近藤さんの書簡や建白書を検討されている点です。

新選組で人気の土方さんや総司さんの書簡は
よく取り上げられて、本にまでなってるんですが
お2人が書簡を送る場合、大抵は近藤さんの書簡と一緒に
送られることが多く

「詳しいことは近藤さんの書簡を読んでください」

という風に書かれており、重要なことは
近藤さんの書簡に書かれていることを
追及されています。

それは、もう20通以上はあるそうな汗



そして、新選組は王政復古のあと
徳川慶喜の直属の軍になっていました。

維新ばかりが正義ではないと、明らかになり
負け組だから研究しないのではなく
負け組の声を聞き、幕末という時代を読み解く必要があるのでは?

という方向に変わっていったそうです。


なら、徳川の最強軍事力であった新選組は
充分に研究対象になるのでは?

ということで、本格的に研究されるようになった
というわけです・・・。




で、ちょっとここで補足(笑)

ここからは、歴史講座でのお話ではなく
去年の【山南忌】に参加した際にNHKの方から聞いたお話です。

なぜ、新選組が大河になったのか。


大河の主役を決める際に企画会議が行われるんですが
「新選組」は何度か議題にあがったんだけど
いつも却下され続けていたんだそう。

それは、新選組が負け組だから。

何かを成し遂げて、日本を変えた、っていう
集団ではないからです。


でも、脚本家の三谷幸喜さんと
「新選組でいきたい」という話になったんだけど
会議で却下されることは目に見えている

そう悩んでいたときに、あの事件が起こったんです。


2001.9.11・・・、アメリカで起こった同時多発テロ。


これに目をつけられました。

外交という表舞台の動きに
本当に翻弄されるのは、一般市民です。

表舞台からではなく、一般市民の目線で
大河を描くこともアリなのでは・・・


ということで
2004年の大河が『新選組』に決定したんだそう。


このお話は、私、その時には書かず
ずっと暖めてきました(笑)

山南忌に参加した後も、簡単にレポをUPしたんですが
その時は詳しく書かなかった。

いつかこの話ができそうなタイミングがあれば
ここでも書こうと思っていたからです。


でないと、記憶に残らない気がしたから(笑)

せっかく、このブログを時間を割いて
読んでくださる方がいる。

なら、少しでも読んで下さった方の中に
「新選組」が記憶に残ればと・・・。


そんな思いで、いつも史実のことを書いています。


この大河の話が、このタイミングであってるのか
と問われれば、そうではないかもしれないけど(爆)

私の中で、ここだな、とペコリ



間違いなく、この大河で新選組は注目を浴びるようになった。

当時は時代考証がめちゃくちゃだ!と批判もされNO
視聴率もそんなに高くなかったけど
DVDの売上は、今でも断トツ1位だそうです(笑)




・・・長くなってしまいましたちーん

ちょっと一旦区切りますー。