Day2

7時に検温があるとのことだったので、6:50にアラームをセットした。寝坊することなくアラーム通りに起きることができた。やけに音の大きい館内放送が流れ、検温と血中酸素濃度を測るように指示が出る。それが終わった後は8:00のご飯受け取りまで時間があるので、とりあえず体を動かそうと思いラジオ体操をすることにした。

療養先に指定されたホテルは普通のビジネスホテルなので、Wi-Fiも快適に使うことができたので、動画閲覧やzoomに不自由はしていない。そこで、youtubeでラジオ体操を流し、鏡の前で体操をした。たった3分だけだが、これが意外と効果的であった。朝起きて窓を開けて空気を入れ替えてからラジオ体操をすると気持ちがスッキリするので、部屋に篭りっきりであることのストレスはほぼほぼ無くなると言って良い。

 

午前中は読書と大学のゼミの予習に費やした。家から持ってきたドリップコーヒーを淹れ、机に向かうとかなり集中できた気がする。昼になると館内放送が流れ、指定された時間内に1階に弁当を取りに来るよう指示が出る。ロビーには弁当が積まれており、それを各自1つずつ取ってレンジで温めて部屋に戻って食べる形式であった。

 

午後はアマゾンプライムで「ロンドン・エディンバラ・ロンドン」という自転車レースのドキュメンタリーを観た後、youtubeで歴史物のドキュメンタリーを観た。その後は本を読んだりTOEICのリスニングの勉強をしたりしていると夕飯の時間になった。昼と同じように弁当を食べ、食後の休息。食事は全体的に和洋中バランスよく決められており、量もちょうど良いか大学生男子にはやや少ないくらいで、何よりとても美味しい。しかも物足りない人にはカップ焼きそばが支給されるというシステムもある。

 

腹もこなれたところで、風呂を溜め、本を読みながらゆっくりと入浴した。ユニットバスであるため加温機能などはないが、1時間弱の入浴では全く問題ない。600mlの水を1本持ち込み、「二十歳の頃」というインタビュー集を読んでいた。この入浴はリラックスにとても役立った。

 

その後はzoom会議に出席して過ごし、0:00ごろに就寝した。

 

Day3

この日も6:50に起床。ラジオ体操をした後検温を済ませ、紅茶を淹れて飲みながらパソコン作業をした。起きてから朝飯まで1hと少しくらいあるので、普段起床直後に朝飯を食べる自分は腹が減ってしまい、持参した味噌汁を飲んでいた。もしもこれからホテル療養に入る人の中で同じような人がいたら、朝飯前に軽く食べられるものを用意するといいかもしれない。

朝食後、再びパソコン作業をして過ごし、昼食を挟んで就活のzoomに出席した。それが終わると窓を開けて外の空気を吸いながら昼寝をし、夕飯を食べてzoom会議に出席した。紛糾した会議の後始末などもあり、1:00ごろに就寝。徐々にホテル生活のコツを掴み始めてきた気がする。

 

Day4

7:00ギリギリに館内放送で起床。検温を済ませるが前夜寝たのが遅かったことが災いし、速攻で二度寝。アラームで起きて朝食だけ済ませるが、またすぐに三度寝してしまった。次に起きたのが12:00過ぎ。そのまま昼食となった。寝てただけで飯を食えるかなと思ったが、人間の食欲というのは恐ろしく、平気で昼食も完食した。その後はオンデマンド授業を消化しつつ、その場で足踏みをすることで運動不足の解消を図った。夕方になるとゼミにオンラインで出席し、終わった後はPC作業をしてからzoom会議に出席して就寝。今朝の三度寝の反省を踏まえて11:00には就寝。

 

Day5

6:50にアラームで起床。ラジオ体操をしてから検温を済ませる。朝食までPC作業をし、朝食後はオンデマンド授業を消化していた。

昼食を挟み、就活のイベントにzoom参加した。

それを終え少し休憩したかったので、映画「西部戦線異常なし」を観た。

1930年の映画であったため、当然ノイズ混じりの白黒フィルム映画だったが、かえってその粗削りさが生々しさを生み出し、とても臨場感ある作品になっていた。原作は4年くらい前に一度読んだきりでだいぶ忘れしまった部分が多いが、最後の主人公が死んだ日に「西部戦線異常なし」と報告される衝撃的なエンディングは忘れることができない。映画版でもそれが反映されているかと思ったが、そのような終わり方では無かった。映画版のエンディングはそれはそれで良かったが、原作のエンディングは折角なら盛り込んで欲しかったとも思う。前線では未来のある若者が毎日のように大勢戦死していく中で、それが「異常なし」とされてしまう戦争の狂気といったものこそが作者レマルクが一番伝えたかったものだと当時原作を読んだ自分は受け取ったのだが、その主張はあまり映画では扱われきっていない印象を受けた。ただこの読みもあくまで一意見に過ぎないことと、1930年というこの映画が作られた時代を考えると、この映画がそのために価値を損なってしまうとは自分は思わない。

その後は少しばかり昼寝をして、オンデマンド授業の続きを消化しつつ足踏みをして運動不足を解消し、TOEICのリスニングの勉強をした。

合間にzoom会議なども挟みつつ今日のタスクを全てこなしたので、夕食を食べた後、風呂を溜めつつHIITトレーニングと腕立て伏せをした。いい感じに汗をかいたところで、水600mlを持って風呂に入り、風呂の中で小坂井敏晶「神の亡霊 近代という物語」を読んだ。この本は読み応えがあり、読むたびに新しい発見があるので愛読書の一つとなっている。この本に関する感想はまたいつかこのブログで書こうと思っている。

そして今、風呂から出て窓の隙間から夜風を吸いつつブログを執筆している。23:00ごろには就寝する予定だ。

 

これまでの日々を振り返って、自分なりにホテル療養を良いものにするためのアイデアをいくつか書いておく。

・早寝早起き

7:00に検温のために起きなければならないため、前日寝るのが遅いと非常に眠い思いをすることになる。結局その状態だとn度寝してしまうリスクがある上に、一日中ぼんやりとした状態で過ごすことになる。そのくらいだったら、前夜は23:00くらいを目処に就寝し朝しっかりと起きる方が良いと思う。

 

・朝のラジオ体操

朝これをやると体がしっかりと目覚め、一日を活力にあふれた状態でスタートできる。たった4分でしゃっきりできるとは、恐るべしラジオ体操。

 

・起きたらパジャマから着替える

パジャマのままだとn度寝へのハードルが下がるため、起きたらすぐ着替えるのが吉。どうせ外には出ないので同じパンツとTシャツを着回しているが、着替えない場合よりも遥かに気持ちにスイッチが入るのを感じる。起きる→体操と検温→洗面・歯磨き→着替えてコーヒーor紅茶を一杯飲む、とするとスムーズに一日の活動を開始できる。

 

・その日のタスクを書き出す

ホテル療養だと机のすぐ後ろに快適なベッドがあるため、ついついダラダラしてしまいがちである。それを防ぐためにも、その日にやることを決めておき、それが終われば後は好きなだけ遊んで良いという風に自分をコントロールする。こうすると、ダラダラし通しで1日が終わってしまうことを防げる。

 

・コーヒーや紅茶を持参する

紅茶・緑茶はホテル側でも用意してもらえるが、全てのホテルにあるとは限らないので持参しておくと良いかもしれない。作業をする時の集中力を高めるのに役立ってくれる。また、香りのある暖かい飲み物を飲むことでリラックスできる。

 

・定期的に外気を吸い、運動をする

窓が少しでも開く部屋なら、季節にもよるが積極的に窓を開けて外の空気を吸うと気分がスッキリする。また、窓を開けなくとも窓辺で日光浴をするだけでもだいぶ精神面の健康状態が変わってくる。

youtubeで「飛ばない自宅トレーニング」などと検索して出てくる動画を参考に運動をするのも良いと思う。基本的に座っているか寝ているかが多くなるので、立って運動する機会は積極的に作ると良い。

 

とりあえず現状で思いつくのはこれくらい。

日々の3食+水・茶+アメニティ類+部屋が保証され、万一の体調急変の際のバックアップ体制も存在するというこの環境はなんと恵まれていることだろうか。本当にホテル療養のために働いて下さる方々には感謝してもしきれないくらいの思いである。この方々がいなければ、今頃どうなっていたかと思うとぞっとする思いだ。