気になっていた映画『ぼくのお日さま』を鑑賞しました
ポスターと題名から、暖かい陽だまりの様なお話だと思っていたら、、。
少女の感情がリアルに表現されていて、途中から胸を抉られる様な心境でした。子供の感情は純粋が故に、余計に残酷なのですよね。
さくらは荒川コーチに憧れの様なものを抱いているのですが、コーチのプライベートな姿(男性と車の中で仲良くしていた)をたまたま見てしまいショックを受けて『気持ち悪い』と言ってしまいます。それ以降、荒川はコーチを外されてしまうのですが、、。
思春期のさくらの気持ちは分からないではないけれど、さくらの母親も理解してくれないのはどうなの??ってモヤモヤしてしまった。
でも、時代設定が一昔前なのだと気付きました。
スマホを使っている人が出てこなかったし。
それから、映画の画面も横幅が短くなっていて、昔のテレビの画像を表しているでしょうね。
あの当時は、今ほど理解されていなかったという事ですね。
で、私が一番モヤモヤしたのはタクヤの吃音。
多分、主題歌『ぼくのお日さま』が吃音の曲なのでそういう設定にしたと思うのですが、吃音の設定にする必要があったのかな??
吃音がある故のタクヤの精神面が全く描かれていなかったのですよね。
精神的に苦しくて心を閉ざしていた少年が、フィギュアスケートをしている少女の美しさに魅了されて、自身もフィギュアを始めてのめり込んでいく、、。みたいなお話だったらより感情移入できた気がします。
主題歌は素敵だったのだけど、吃音に対しての描写に繊細さがなかったので心に刺さらなかったのが残念でした。
とは言え、俳優さん達の演技はとても良かったですよ‼︎
タクヤ役の子は、さくらのスケートに魅力された時の表情が素敵でした。
さくら役の子は、とてもスケートが上手。
経験者なのかしら??
二人がペアでアイスダンスを始めて次第に心を通わせていく様子が、スケートを通して伝わってきました。映像も演出も見事でした
そして、荒川コーチ役の池松壮亮さん。
私、『海のはじまり』というドラマで池松さんの演技に魅了されてこの映画を見ようと思ったのです。
池松さんは、セリフのない行間の演技が素晴らしくて。『海のはじまり』の登場人物の中で一番感情表現が難しかった役だと思ったのですが、繊細な演技が素晴らしかったので、池松さんの役が一番感情移入できたの。
今回の役も素晴らしかった。
この映画はセリフがとても少なくて、観客の読み取る力が試される様な映画でした。
裏を返せば、俳優さんの演技力もより必要になる。
池松さん演じるコーチは、潤いを帯びた佇まいで彼がどういう過去があったのか気になってしまう。
さくらにスケートを教えている横で、タクヤが一人でスケートの練習をしているのですが、タクヤを思わず追ってしまう目線もリアルで素晴らしかった。
色々とモヤモヤ思う事があったけれど、素敵だと思うシーンも沢山ありました。
特に、三人で野外のスケートリングで練習している風景が美しくて、三人がとても幸せそうで心に残りました。名シーンだと思います
⬇️映画館に銭天堂の金の招き猫ちゃん達がいたので、思わず写真を撮ってしまった😊
公開まであと二ヶ月。楽しみです💕