バラに情熱を傾けているｙさんの危機を書きましたが、
近くにもう１軒植物が好きな（好きだった）ｙさん夫婦が住んでおられます。
ご主人は以前は蘭や山野草をいっぱい鉢で育てて並べていました、かなり植物への造詣の深い方です(でした)。
奥様は家の周りに木をたくさん植えていました、いや、旦那さんが植えたのかも知れませんが敷地管理権の上位に居るはずの奥様が許したのであるから私はそう捉えています。
ところが現在は植物が好きなんだと伺い知れる風情ではありません。
約30年の時間が流れ、
山野草の鉢はすべて無くなっており、家はうっそうとした木々に覆い尽くされてしまいました。
玄関に向かって辛うじて人が通れる木のトンネル越しに望める家は、暗い森の中に建つ魔女の棲家のようです。
此処に人が住んでいるのですか？というような有様です。
yさんはお百姓さんでは有りません、此処の土地が気に入って外から移住してきた年金暮らしのご夫婦です。
いらぬお節介かもしれませんが、もう少し住環境に手を入れられたらと思ってしまいます。
日照不足や風通し、蚊や虫の発生に苦しんでおられるのではないでしょうか。
とても快適な住環境には見えないのです。
そう思うのは私がまだ老人見習いの若輩者だからかもしれません。
ご夫婦も同じように思っているが木々に立ち向かえた時期はもう過ぎ去ってしまったのでしょう。
好きな鮎釣りに行く情熱はあるようですし、健康にも気をつかっているようでジムでもお見かけするのです。
しかし木々の成長を御する余力はもう残っていないのでしょう。
実はお節介だけでは無いことも発生してるんですよ。
隣に有る私の休耕田に木が越境侵攻してきて枝が覆い被さってくるのですよ、凶悪ないばらの枝が。
私の休耕田は獣が入らぬよう網を張って更に上部に電気柵を張ってあるんですが、枝が覆い被さって電気柵に触れると、獣ではなく電気が逃げてしまうんですよ。
丁度一年前の今頃私はその覆い被さっている枝を数十本除去したんです。
長さ２～３メートルも有る逆返し棘（さかごしとげ）が付いたいばらの枝で、棘が刺さって傷だらけになり、二度とやりたくないと思ったんですよ。
見かねた近所の方が応援してくれて途中で投げ出さずに片付けたのですが、
それが今また去年と同じように新しい枝が電柵に覆い被さっているんですよ。トホホ。
誰か助けて－。
本来ｙさんに申し入れて切っていただくべきことですが、無理だろうという気が先立っています。
母は木を植えては切り、植えては切りを繰り返すのが好きな人でした。
私はせっかく大きくなった木だから残しておけばと思ったものです。
今思うと母の方が植物の扱いに長けていたのです、野菜作りにも長けていましたから。
人が望む大きさで植物は成長を止めてはくれません。
人も植物も同じように時間は過ぎていくのですが、
人は老いて枯れていきますが植物は人の寿命をはるかに超えて成長をしていくのですから。
植えられた木は原発と同じく人が制御出来るなどと安易に思ったら、それは思った自分が間違っているのです。
自然の摂理で、植生があなたの家を飲み込み、あなたの生活環境を破壊していくのです。
草刈りや芝刈り程度で治められるようにように（それさえ出来ない高齢者は多いのです）しておいて欲しいものですね。
ｙさん、自分で出来ないのなら遠慮しないで周囲に応援を求めてください。
田舎の人はそんなこと少しも厭わないですよ。
特にこのあたりの人達は綺麗好きでサッパリすることが大好きなんですから、チェンソー持って大勢やってきますよ。
一人でやろうと思っても不可能なことが大勢でやればほんの簡単に出来るのですから。
皆同じような問題を抱えているんですよ、山を見てください、今は誰も山に入ろうなんてしないでしょう。
昔は皆の先祖が一生懸命に植林し手入れしてきた山なんですよ。
今は荒れ放題になって環境破壊や自然災害まで引き起しているんですよ。
もう個人の責任で元に戻すことなど出来ないのですよ。
国や大企業の支援がない限り無理なんです、先を見ることができなかったんです。
今は田んぼで同じようなことを又繰り返そうとしているんです。
こんなことを繰り返さないように、出来ることは皆でやっていきましょう。