先日の大雨では家の畑の雨量計が220mm程の連続雨量を記録していました。
おまえんとこには雨量計が設置されとるのか?って、このあたりでは皆有りますよ。
寸胴鍋を畑に置いとくのですよ、降り止んだら溜まっている水の高さを測るだけです。
その後草が伸びてこないですね、そろそろ草の成長期も終わりのようです。
シーズン中ずっと草刈り作業をしていた農家もやっと楽になれます。
私は多くの田畑は無いので毎日草刈りをやっていた訳では無有りませんが、私なりに草刈りのやり方は工夫しているのです。
刈る時期と刈り方について私には私のやり方が有り、それが最も自分の体の負担や燃料などの出費も少なくて、地球にも優しいと思っているんです。
でもそれを他の農家に教えてあげても鼻で笑われてしまうのです。
私のやり方とは、
1、刈る時期(作業インターバル)は極力引き延ばすこと。
草が伸びると無精ったくて早く刈ってしまう農家が多いが、無精ったくても警察が逮捕しにくることはない、自分で許容できると思う最大限まで草を伸びさせてから刈るのです。
同じ場所を年に6回刈るのがこのあたりでは普通みたいですが(普通が正しいと私は思っていない)、私は3回くらいで済んでいる、頑張れ?ば年1回も可能だ。
何故農家が頻繁に刈りたがるのか?、その考察は後で書きます。
2、刈る草の背丈は10センチぐらいに止めておいて短く刈ってしまわない。
五分刈りやスキンヘッド刈りにして刈り終わったときの爽快感を味わいたい、満足したい、そんな農家が多いみたいですが自己満足に過ぎず地球にも優しくない。
この件は以前にも書いたと思うが、短く刈ると早く伸びるということは皆も知っています。
早く伸びたということが視覚的変化で捉えられているのです。
5ミリに短く刈った草がたった5ミリ伸びても変化が分かります、10センチの草が5ミリ伸びても変化はまず分かりません。
10センチの草が10センチ伸びて変化が分かるようになるには5ミリに刈ったときの20倍の時間が必要です。
私が言いたいことはそんなことでは有りません。
私は短く刈られた草は非常事態だと思い普段より早い成長をするのだよ、と言っているのですが、その考えを農家は鼻で笑っています、まあ、草に意識など無いだろうと思うのは自然です。
木の枝を切ると新しい芽が出てくるでしょう、これは枝が切られずに有る場合は起こらない現象です。
枝を切られて葉っぱが少なくなると木は枯れてしまうと思い?新芽を出してくるのです。
草も一緒ですよ、いつもより早く伸びて新しい葉っぱをつけないと枯れしまうんですよ。
これらのメカニズムは神様が創った植物の基本性能なんですよ。
まあやがて農家もこの植物の性能が解ってきて私のやり方になびいてくるはずだと思っています。
それに加え、私の草刈りに要する労力や燃料などにかかる費用がほんの僅かで、自分たちに比べると非常に楽をしているという事実も知ることになるでしょう、それを今は「お前はサボっとる」と思われてるんだから心外なんですけどね。
現在のところ皆さんまだ元気で草刈りは”楽しい作業”なのでしょうけれど、私のように嫌々やらなければならない時が必ず来るのです。
そのときは私のやり方に落ち着くと思っています。
草刈りは楽しいと書きましたが、それは私も実感していますよ。
農家が草刈りを頻繁にやる理由は”楽しい”からでもあるのです。
鎌で刈っていた昔と比べれば草刈機を使った草刈り作業は格段に早く、一瞬で草が刈り倒されていく様には爽快感さえ感じられるものです。
この草刈機という農機具が現れたのはもう何十年も前のことでしょう。
2ストローク20~30ccの小さなエンジンを動力にして刃を高速回転させるもので、刃には金属の物(チップソーという)とナイロンコードの物(ひもという)の2種類が有ります。
昔はチップソーだけだったと思いますが近年はひもを使う人が多いようです。
チップソーは危険ですがひもは安全です。
私が草刈り初心者のとき土手の斜面で滑って転がり落ちて、人が刈っていた高速回転するひもにスライディングしてしまいましたが、足にミミズ腫れが出来ただけで済みました。
昔の草刈り機はスロットルレバーは開度が固定されるタイプでしたが今のものはグリップにレバーが付いて緩急自在のスロットルコントロールが可能になっています。
ひもを使って刈る場合にこのスロットルコントロールは非常に重要です。
草の状態(太さや硬さ)を見て瞬時のスロットルコントロールをする感じはオートバイで連続カーブを駆け抜けるときのような一種の気持ちよさが有ります。
トライアル競技という、段差を乗り越えたり岩から岩に飛び移ったり神がかったような動きをするオートバイ競技が有りますが、あの競技の選手はスロットル操作が大変上手なんです、彼らのマシンのエンジンはスロットル開度に敏感に反応します、草刈り機のエンジンもレスポンスが良いのです、もし彼らが草刈機を操ったら正に神がかったような速さで草刈り作業をしてくれると思います。
ひもで上手に草を刈るにはそのような熟練度が必要になりますが上達すると大変楽しいものなのです。
私はオートバイが大好きでスロットル操作も上手なほうだと自負していますから草刈りも楽しいですよ。
金網など障害物の有る場所で使うにはひもは大変良く働いてくれます、ひもを考案してくれた人に感謝です。
近所に草刈機マニアとも思える農家さんがおられます、自分用と奥様用にそれぞれチップソーを付けたのとひもを付けたのと計4台の草刈機を持っていて状況に応じて使い分けるのです、都度刃を替える手間を惜しんでいるのですね。
以前hさんと私の2人で稲刈り後の田んぼの草を刈っていたら、隣の田んぼでその奥様が1人で、私たちより遅れて同じ作業を始めて私たちより先に刈り終わってしまいました。
正に"神ってる"ようなスロットルコントロールの出来る奥様だったのです。
まあ、
草刈りが楽しいものだとは私も知ってるんですけど、余りにも広い場所だったりすると遠くを見てしまいますね、それでハンマーナイフを買ったんですが、これも楽しい機械なんですよ。
でもね、
私は楽しいからって余り頻繁に草刈りをして地球の寿命を縮めたくはないのですよ。
サボってると思われるならそれでも良いですよ。
獣害除けの金網が有るとチップソーは使えません。
ひもを使って金網で千切れないよう微妙なスロットルコントロールをします。
ひもにもいろいろな種類が有り、自分好みの物を見つけることも楽しみなのです。
思った以上に良く草が刈れ、耐久性も高いことに驚きます。
今のスロットルレバーはグリップ部に付いていて刈りながら緩急自在なスロットルコントロールが出来ます。
これでないとひもの微妙なコントロールは出来ません。
昔、チップソーの刃しか無かった頃は一定速度で回すのに都合良いスロットルレバー形状でした。
ひもには使いにくいので改造を思案中です。
私の骨董品的、文化遺産的な「女子軽量型」君です。
「女子軽型」と端折って読むと別の意味にとられますので正確に読んでください。



