病気になってもあなたの生き方は変わらなかったね。

あなたは、あなたの目指す理想の社会に向かう手綱は放さなかった。

いろいろな職場を渡り歩いたあなたの最期の仕事は精神障害を持つ人の就労支援だったね。

あなたは社会福祉士の後に精神保健福祉士になっていたんだね。

そこでついにあなたは自身が目指す社会に向かう仕事が続けられなくなった。

病気の進行で目の複視がひどくなってきたんだ。

「たくさん人が見えて賑やかで良い」と言っていたあなたも、片目をつぶって運転するのは危険すぎると悟った。

公共交通の乏しい地方都市ではもう仕事を続けられなくなった、悔しかったろう。

その頃たずさわった人達が何人もあなたを頼ってメールで相談してきたり、後に病床に伏せってからも尋ねてきていたよね。

僕はもうかんべんしてやってくれ、これ以上あなたに負荷をかけないでくれと思っていたんだよ。でも、

今思い起こすとあなたは苦にしていない様子だったし、尋ねてきた人達は特殊な能力を持っていた人ばかりだったよね。

メールを読み返してみても普通ではない知性を感じる文章ばかりだよ。

そんなことはあなたはずっと前から百も承知だったんだね。

僕も職場でそのような能力を持つ人との関係は有ったけれど、

あなたのように完全に色眼鏡を外すことは出来なかったんだよ。

あの人達の中の誰か?、なのかも知れないね。

あなたの日記のゴーストライターは。