この一年何も大したことをしていない私です。
いや一年と言わず、妻が亡くなって丸三年も。
田舎で暮らし始めてもうそんなに年が経ちます。
生業?であるはずの米作りは人任せで、私は少しお手伝いをするだけ。
自分で食べるだけの野菜を作り、草刈りや水路掃除など集落維持のため最低限の奉仕作業をしただけです。
もしも社会に向けて何を成したかなんて聞かれたら、恥ずかしくて布団に潜り込みたい気分なのです。
世間では私の歳でもバリバリ仕事をしているのが普通ですから年金生活なんて、それを引け目に感じています。
もし、妻が生きていて元気だったなら、たぶん私と妻は未だ仕事を続けていたでしょう。
妻はまだバリバリと、
私は歳なりそこそこ。
妻が死の病に倒れてから私の生業への選択肢はなくなりました。
早い退職で社会とのつながりが切れ、
農家の長男である私は元々気がかりであった親の生家に戻り足踏みを続けているのです。
そうか、もう三年も足踏みをしているのか~。
来年からは少々アクセルペダルを踏んでみようかな。
花子、「どろまみれになるのね」
太郎、「なれるだろうか?」
花子、「生業の概念が違うから無理でしょう」
太郎、「その通り、に一票」