「可愛い子だよ~」

「真っ赤なバイクに乗っているのよ」

最近、集落の女性陣が噂していた人物。

夕刻、菓子を持って引っ越しの挨拶に来た。

空き家バンクを通じてこの集落の空き家に引っ越してきた。

26歳独身。

一応私は此処の組長を仰せつかっているのでそれなりの応対をしておく。

意外な符合が有った。

千葉の松戸から引っ越してきたそうだ。

私も昔松戸市民で常磐線の混雑ぶりに閉口したと言うと、今もそのままだと言う。

上野動物園に勤めていたが新天地に(此処から30分の所に小さな動物園が有る)職を得て引っ越してきたそう。

余程の動物好きであるらしく、保護したカラスを連れてきた。

ゲゲッ、「カラスを連れて来た」ですと~。

重要なことを教えてやらなければならない。

「田舎ではカラスと獣は”敵”だからね」

まあ、直ぐ分かるだろう。

ゆとり世代の青年は田舎暮らしに耐えられるのだろうか。

 

 

 

 

酒器                      銘:大小の器

Kenichi Museum