ギブスは地下室でボートを作っている。

夜のボート作りがハイテクについて行けないギブスの精神を落ち着かせる唯一の手段である。

そのボートをどうやって地下室から搬出するのか?ということはシリーズ最大の謎になっている。

和舟を軒先に吊しておいて洪水に備える”上げ舟”という文化が日本にはある。

日本は水に不自由することが少ない恵まれた国であるが、反対に水に苦しめられることが多い国でもある。

今地球は温暖化によって地球表面の活性化が進んでいる。

残っていた陸地は雨に削られ均一な泥海に変わりつつある。

その縮図が近年良く見られるようになった。

水害地の様子をテレビで見ると、「自分に降りかかったら生きる気力を無くすかも知れない」と思う悲惨さだ。

降りかかるのである。

今は不運の順番を待っているだけなのだ。

そこでだ!

順番を待っている間に生き延びる手段を考えておこう。

まずは輪中地域に学び「水害は必ず発生する」という共通意識を持っておくことだ。

そして水害は地震と違って予測可能であるから「命を守る行動」のシミュレーションをして訓練を徹底して行なう。

弱者救済の役割を自治体、いや身近な集落単位で割り付けて意識の中に染み込ませる。

「遅かった」ということのないように同報無線(田舎は充実している)等のインフラを整えておく。

救済活動の手段である舟(ゴムボートで良い)の準備は外せない。

身近な存在である自動車がその役目を兼ねるものになると良いのだが。

感電の恐れがある電気自動車はやめて水陸両用車を普及させるべきだ。

多分普及させるのは間に合わないだろうからボートに非常食を積んで軒先に繋いでおくと良い。

ボートはテレワークでくたびれきった精神の気晴らしに使うのも良いだろう。

何にしろ、一家に一隻、ボートは絶対必要だ!

 

花子、「ハイハイ、必要ね」

太郎、「ゴムボートの0,7mmという厚さについて検証中だ」

花子、「災害時は停電するから空気入れられないわよ、膨らませて玄関に置いとくの?」

太郎、「膨らませると携帯できないからしぼんでて良い」

花子、「だから~、停電するんだって」

太郎、「その仮定はあんまり重要では無い」

 

 

 

 

 

花器                     銘:膨らみのある器

Kenichi Museum