めっきり少なくなったマスク姿。

世界では依然としてコロナウイルスは猛威を振るっているが、日本に関しては東京以外警戒感は薄まってきた。

うっかりマスクを忘れて外出してもそのまま通してしまうこの頃だ。

幸いこのままコロナが収束したとして私達には何が残るのか?

経済のダメージが元通りになるにはかなり長期間掛かるだろう。

いや、元通りに戻ったとしてもその間の損失を取り戻すことは出来ないし元通りに戻れない可能性もある。

解雇された労働者が元の位置に戻ることも無いし、破綻した事業が蘇る事も無ければ、首を吊った人が生き返ることも無い。

経済が不活性化した半年間(希望を込めて)を埋め戻すことは時間を戻す以外に無い。

大きく降下してしまった高度を取り戻せたとしても、運悪く墜落してしまった人は救えない。

潤沢な内部留保を持つ大企業が生き延び零細な個人が犠牲者となる構造の縮図が見え残っただけだ。

医療や介護、コロナに直接関係した行政部署や関連業界当事者にはコロナと戦いきった自信と経験値が残るだろう。

とりわけ医療現場の当事者は死線をさまようような場面と遭遇しているからその達成感は大きいがPTSDでも危ない。

一般人の在宅勤務での働き方は予想されたようにコロナをきっかけに拡大していく気配だ。

生活スタイルが大きく変わってゆく中で負の影響を最も受けるのは交通や不動産や社交場業界では無くやはり個人だろう。

働く立場唯一の絶対尺度であった労働時間が無制限となってしまうからには自分の存在価値は固有の能力だけになる。

皆能力が抜きん出ていないからサラリーマンをやっているのだから存在価値は希薄になる。

存在価値を見失った個人は?

コロナウィルスは何も良い結果を人にもたらさなかったことが分かることになる。

安部首相はコロナで沈没していったから国民にとってはひょっとしたら唯一の光明なのかも。

 

 

 

 

 

 

絵皿            銘:残る者

Kenichi Museum