「あそこは太陽光銀座だよ!」と近所の人が言っているので見てきた。
其所は長く道路工事で通行規制がかかり地元の人は行かなかった地区だ。

規制が解除され久々に行ってみたら様変わりしていた。
ほんまに”銀座”だった、地区一帯が太陽光パネルで埋め尽くされてギラギラ光っている。
順に設置表示板を見てきたが20件以上は有っただろう。
おしなべて発電所出力は49.5kwで設置者名は法人が8割個人が2割くらいである。
電気事業法により産業用太陽光発電所は50kwを超えると設置と管理が難しくなる。

エレベーターの積載が1トン、船舶の排水量は500トンを境にして適用される基準が異なるのと同じだ。
FIT法の改正により50kw未満であっても設置のハードルは高くなってきている。
今まで不要であった設置計画書の作成や侵入防止柵の設置、表示等が義務付けられた。

農家の主人に設置計画書の作成は無理だろうから必然的に業者に頼むことになる。
農家にとっては電力の買い取り価格低下と設置のハードル高さから新たに太陽光に手を出すのはリスクが高いはずだが、この異常な増加ぶりはなんだろう?
農家は太陽光にせざるを得ない理由があるのだ。
農家は遊休農地に困り果てている。

後継者は居ないし自分でお茶や野菜を作るのももう限界だ、米なんぞはとても無理だ。
いっそ土地を手放してしまいたいが買い手は居なかった。
今なら二束三文ではあるが太陽光発電業者が買い取ってくれる

先祖代々の土地を手放すのが忍びない場合はただ同然の賃借契約を結んで管理責任を投げる事が出来る。
そこで業者は地番の異なる多数の49.5kw発電所を作り、トータルすると実質的メガソーラーが構築出来るのだ。

農地が地域内にたくさん集中して確保出来ることが条件になるので、有力者へのネゴシエーションは必須だろう。
この状況は日本中の過疎の村に共通することであろうからまだまだ増えていくことだろう。

大変な発電能力になる。(50kw出力の太陽光発電所はおおよそ民家50軒分の必要電力と捉えて正しい)。

もう原発が要らないのは明らかである。

 

湖畔の桜には都会から逃れてきたキャンパーが群れている。