2006年8月
父は主治医より頸椎変形圧迫症と診断され手術を強く勧められる。
頸椎は7個有りその1個づつが2つの骨パーツで構成され中心部の空洞に脊髄が通る。
首から下の人体への信号はすべて此処を通る。
医者は頸椎の骨パーツの片方を取り去り脊髄への圧迫を防ぐのだと言う。
恐ろしいような手術内容だ、しかも頸椎3連続にそれを行うと言うのだ。
首がフニャフニャにならないか聞くと筋肉が支えるので激しい運動をしなければ大丈夫だと言う。
父そのとき81歳、もう十分人生を生きてきた。
迷いは少々有ったようだが、命を救ってくれたn医師の言葉に従い手術を受けた。
臨床医師、特に外科手術は一種職人技であり機器の進歩にも助けられて自信有る医師は失敗の可能性が有るのに強く勧めたりしない(危うい技の披露は患者の意思を尊重する)。
私も職業上、別の分野ですが神の手(ゴッドハンド)を持つ人が居るのを知っていたので心配はしなかった。
そして長寿のDNAを持つ父は93歳の現在もヨチヨチ歩きでは有るが健在で私と姉の手を煩わせてくれているのだ。
今日今現在私の横で「水戸黄門」へのWarm-upに入った、話しかけても生体反応は無い。
大音量の「この印籠が~」始まらぬうちに畑へ逃げよう。

2006年11月
自分なりには完成形となった。
もういじることは無い。
遊ぶ機会は奇跡の確率と知っているから駐輪場で埃を被っていても気にならなかった。