夜は喫煙ルームで患者達の懇談会。
此処に集まる人は自分の状況に悲観的ではない。
雰囲気がまともな人達です・・・雰囲気で即解る人達も勿論多数派としてある。
皆様々な履歴を披露しては傷を舐め合う。
聞いていると常習的な人も多い、
退院しても又、戻ってくるみたいです。
アルコール中毒で入退院を繰り返している人。
家に帰っても暫くすると又、家族に連れられ戻ってくる人。
どうも此処は”居心地が良い”と皆が感じている印象を受ける。
確かに私もそうなのだ、自分で飛び込んだことは伏せていたのだが、
緩い規則だけ守っていれば良いのだから娑婆にいるよりずっと楽ちんなのは事実だ。
税務署員
会計士
教師
銀行員
洋食シェフ
寺の息子
学生
フリーター
娑婆での生業は様々だ
ひとくくりにすると真面目で優しい人達だわ
毎夜煙草を燻らせ嬉々として語り合う

錯覚?をし始めた、
此処がまともで、外が檻の中なんだと。