ポコぽーねのブログ

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ホラー映画大好き。考察ブログ。

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ネタバレありの私見考察です。
劇場で一回観ただけなので、取りこぼしが多いと思います。


製作国:タイ・韓国(2021年)
日本公開日:2022年7月29日
監督:バンジョン・ピサンタナクーン

バヤン   タイの 東北部の山間地方で信仰されている女神
ニム    現在のバヤンの巫女 (次女)
ノイ    ニムの姉 ミンの母親 (長女)
ミン    ノイの娘。謎の体調不良から徐々に人格が破たんしだし、奇行、罵詈雑言、子供かえり、

       淫行、酒乱、自殺未遂。
       バヤンの巫女の継承者に選ばれてしまった、霊能者の受難(沖縄のユタ          
       では神ダーリーと言われる現象)と思われたが、悪霊に憑かれていた。

 

 

 

ポコの考察ポイント


     ①「儀式」には力が宿り、正しい儀式を壊すことで「呪い」になる

     ②「この車は赤い車です」と書かれた黒い車

     ③ 母親ノイがしてしまった呪い(正しくない儀式)

     ④ 父親は「蠱毒」の儀式を行ってしまった

     ⑤ 呪いは先祖だけでなく、現在進行形だった

     ⑥ ミンを遠くから見つめる不気味な人

     ⑦ 葬儀でミンを見つめていた盲目のお婆さん
     ⑧ 冒頭の犬の轢死体

     ⑨ 首を落とされたバヤンの仏像は誰がやったか
     ⑩ 何故ミンだったのか
     ⑪ ミンの家系は 月経前症候群(PMS) だったのではないか

     ⑫ バヤンの巫女継承の家系というのがそもそも言霊による呪いだったのではないか
     ⑬ 何故ニムは死んだのか

     ⑬ 最終的に呪いを完成させたのは、母親ノイ

 

 

  考察

 

あらすじ等は省いて、早速行きます。


①「儀式」には力が宿り、正しい儀式を壊すことで「呪い」になる

ニムが、「正しく無い物を全部出して」と言い、家族でミンの部屋から、使用済み生理用品などを次々と出させる。
ミンがしてしまった正しくない儀式
ミンはクローゼットにウコンの悪霊避け儀式をしていた。
キリスト教の洗礼を受けているのに、土着信仰の儀式をしてしまった。
そこに使用済みコンドームを貼りつけていたことで、更に強力に呪詛に転じた。


②「この車は赤い車です」と書かれた黒い車


全ての正しく無い物を祈りの儀式で供養するニム。
でもこの車を見逃していた。
本来、途上国では自慢のメーカーであるSUZUKIのエンブレムごと、雑に塗りつぶされていた理由は盗難車だから?
「この車は赤い車です」と書いたステッカーを黒い車に貼るのは、
正しくない御札を貼ったのと同じ作用がある。



③ 母親ノイがしてしまった呪い(正しくない儀式)

仏教の葬儀(これも儀式)にキリスト教の神父を呼んだ。
インチキ宗教の霊能者の除霊(儀式)ところへ、ミンを連れて行った。
本来、自分が継承するはずのバヤンの巫女を、呪いによって妹に継がせた。
自分の子供の兄妹の近親相姦を見て見ぬフリをした。娘を助けなかった。

自殺した兄を、バイク事故死と偽った。
ニム曰く、自殺と事故死では供養の方法が違う。兄は浄化していなかった。



④ 父親は「蠱毒」の儀式を行ってしまった
 

 保険金目的の火災で、昆虫や植物も殺された負の念が発生し、
 結果として「蠱毒」の儀式になっていた。 


 

⑤ 呪いは先祖だけでなく、現在進行形だった
  
 火災後の廃ビルにあった藁人形が真新しく、最近の物に見える。
 廃ビルにあった呪術的祭壇にあった、社名の文字が、車に貼ってあった文字と自体が同じ。

 また、途中に出て来るミンを見つめる不気味な人達。


⑥ ミンを遠くから見つめる不気味な人

 
 
カメラマンにも見えていたので生きている人。殺害された側の子孫ではないか。



⑦ 葬儀でミンを見つめていた盲目のお婆さん

 これも殺された側の子孫で、
 このお婆さんだけでなく、遠くから見ている人も出したのは、
 ノイの夫の家系を呪っている生存者は現在でも複数いることを示していて、
 子孫であるミンを見つめることで呪いは発動している。



⑧ 冒頭の犬の轢死体
 
   あっという間でよくわからなかったのですが、
 頭が無かったような? 
   犬肉を売っているノイの家系に対し、
 呪っているぞという、生きた子孫からの意思表示?



⑨ 首を落とされたバヤンの仏像は誰がやったか
 
 ミンに呪いが利いている今を狙って、呪っている側の子孫が物理的に行ったのではないか。


 

⑩ 何故ミンだったのか
 
  通常生きている人間の方が呪いより強い。
  母親や家族の行動や死、バヤン継承というストレスによるミンの間違った儀式で、

  ミンに悪霊や呪いが入り込む隙が出来てしまい、
  呪いは形を成してしまったのではないか。



⑪ ミンの家系は 月経前症候群(PMS) だったのではないか
 
  頭痛、腹痛、情緒不安、だるさ、しんどさ、体調不良、暴言、
  重いPMSの人は、時に生理中だけ万引きをしてしまい、
  その記憶が無いこともある。
    何度かモチーフとして出て来る生理は、そのことを示唆していたのではないか。
  母親ノイも、体調不良が耐えられなくて妹が継承するようにおまじないをした 

  が、バヤンなど感じなかったと言う。


⑫ バヤンの巫女継承の家系というのがそもそも言霊による呪いだったのではないか
   
    バヤンを継承していた妹ニムもまた、
  最後にカメラマンに、バヤンがいるのか正直わからないと告げた。
  三人とも

  単にPMSだったのを巫女継承の現象と思いこんでしまっていたのではないか。
 


⑬ 何故ニムは死んだのか

  ここで冒頭の言葉に戻りますが、儀式には力が宿る。
    例え本当に巫女でなかったとしても、正しく儀式を行い信仰すれば、
  霊脳の力は宿っていたはず。
    現に廃ビルを見つけ出した。

 

   ですが、「バヤンは本当に要るの? 私には感じなかった」という姉ノイの言葉や、
  姉ノイが呪いをかけたことで自分が巫女になったと知り、
  自分は巫女として正当に選ばれた継承者という自信が揺らいでしまった。
  自分は美人でも無く結婚もしていない。
    巫女だけでは食べて行けずに、ミシンで裁縫の仕事をして細々と暮らしている。
  それもこれも、真の継承者という特別観に支えられていたのに、
  その根本が揺るがされ、
   儀式を途中で放棄してしまった。

  儀式を途中で放棄(正しくない儀式)は呪いに変化する。
  自分で自分の呪いに殺されてしまった。
 


⑬最終的に呪いを完成させたのは、母親ノイ

  廃ビルでの封じ込めの儀式が失敗した後、儀式を続行すると言ったノイ。
  その場にいた霊能者たちのお線香を集め、逆さまにぶっ刺す。
    これも、正しい儀式通りにしないことで呪詛を完成させ、全滅に至った。
    既にノイには大量の悪霊が入っていて、もう自我は無かったのだと思う。


 

以上となります。
また思いつきましたら加筆します。
ありがとうございましたウインク