じっと耳を澄ませて 季節の音を聴いています花や空や 海の色 同じものはひとつもないから
夏の暑さに ようやく体が慣れた頃
地面に 桃色のじゅうたんが出来る
さるすべりの花が 終わりに近い
今年も こうして夏が終わっていく
蝉の死骸も 桃色に染めて
今年は淡い紫の朝顔
双葉が出たときに あまり間引くのが可哀想で
6本ほど芽を伸ばしてやったら
逆に鉢が込んでしまって
なんだか窮屈そうに 咲いている
夏の暑いさなかに 大振りな花が たくさんぶら下がっている
陽に透けた 桃色が とても 綺麗
もうすぐ
春ですよ
もう春は すぐそこまで 来ていますよ
今年もあなたに逢えて 嬉しいです と
ひんやりとした山の 岩の割れ目から
鮮やかな茎が 生えている
秋は あらゆる植物が
最後の一瞬を 生きている