The Slip
ザ スリップ
$ポカ谷の何かいいます
ニューヨークと並び東海岸のライヴ・ミュージック・シーンの最重要拠点として数々の名バンド/プレイヤーを輩出してきたボストン。ザ・スリップ(The Slip)、演奏技術の絶え間ない研鑽と、ジャズから派生した多彩な音楽性の表現などシーンの空気感を端的に現した象徴的グループの一つだ。起源はブラッド(ギター)とアンドリュー(ドラム)のバール兄弟とジャズ・アンサンブルのクラスで出会ったマーク・フリードマンを中心に95年に結成された音楽学校で、のちにトリオはバークレイ音楽院に進学、間もなくしてプロとしてのキャリアを開始、自主制作でアルバム『From the Gecko』(96年)を発表する。ジャズをベースとしながら、U2のギタリスト、エッジが奏でるアンビエント感や、ビルト・トゥ・スピルのような即興性の高いインディバンドのテイスト、さらにワールドミュージック的なリズム感覚などをミックスしたザ・スリップの音楽性を一言で表現するのは中々難しいが、彼らが90年代後半からジャムバンド・シーンに接近し2作目はオールマン・ブラザーズのブッチ・トラックスのレーベルから、3作目はPHISH所有のスタジオ<barn>で録音し、シーンの最盛期を象徴するボナルーなどの野外フェスなどにも次々と出演した。日本では2000年いち早く<Organic Groove>へ出演、02の再来日、02年の音楽フェス<True People's Celebration>、来日公演を通し交流が始まったUAとのコラボの鮮烈だった04年の公演、05年、06年の第2回TPCと日本でアメリカのメジャー系ビックネームと並ぶ技巧派ジャムバンドとして高い人気を誇っている。アメリカではライヴバンドとしての支持が目立つ中、インディの名門Bar/Noneから06年に『Eisenhower』を発表。これまでのスタイルをより凝縮し歌モノへと回帰したサウンドでUSインディーシーンの中心へと訴求する内容で、キャリア最高のセールスを記録した。

http://www.theslip.com/

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