billboard classics 玉置浩二☓西本智実

premium synpyonic concert in 薬師寺

 

‐PROLOGUE OF THE SILK ROAD RENAISSANCE ‐

 

 

 

 

 

奈良県奈良市の薬師寺は近鉄電車で京都より特急で40分、特急以外では約1時間の小さな駅「西ノ京」にあるお寺で1998年(平成10年)に「古都奈良の文化財」の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されており、天武天皇が開かれたお寺です。(天武9(680)年)

御本尊の薬師三尊像は病気平癒の仏さまで、東大寺や法隆寺と並んで朝廷の保護を受けていた大寺院です。こちらではAKB48や堂本剛さん、2010年には安全地帯のコンサートが行われています。

 

薬師寺大講堂前の特設ステージで行われた玉置浩二さんのコンサートに行って参りました。

   

開催    2019.04.28/29

出演    玉置浩二

指揮    西本智実

演奏    イルミナートフィルハーモニーオーケストラ

合唱    イルミナート合唱団

 

玉置浩二作品編曲

山下康介 萩森英明 石川洋光 岩城直也

 

コンサートのチケットを持っている人は見学特典付きで薬師寺内を見学することが出来るので、早めに訪れて見学を楽しむ方が多かったです。

その後一旦退出してから入場、特設ステージ前の座席は横長で椅子が並べられ、いつものホールとは違う空間で何が起こるのかと期待感は高まりました。

 

 

セットリストはこちらです

 

 
 

金管楽器のファンファーレで行進曲の勇壮で高貴なメロディーから、オーケストラと合唱団の方々の式典の始まりにふさわしい一曲から始まりました。

総勢300名のステージは迫力そのもの。

 

玉置さんはその曲が終わると後方から薬師三尊像に一礼してからステージへ。

2曲目の「宙」の静かなイントロが始まります。このイントロを聴くだけで、世界に入り込めてしまう素敵な編曲のイントロだと思います。「宙」は名曲…静かな歌い出しからメロディアスで泣かせる歌詞もとても好き。

優しく寄り添うような玉置さんの歌声は大きな魅力で、この表現力は他の歌い手の方には真似は出来ないのではないでしょうか。

 

 

最近の玉置さんの歌唱は歌い出しがとても丁寧で、静かな歌い出しにとても気を配っている感じがします。

決して力でねじ込み聴かせてやろうという歌唱でなく、静かに説得力のある歌唱だと思います。

昨シーズンのカーテンコールでも感じましたが、前半(第1部)と後半(第2部)の中盤にあるメドレーの一つ一つもとても丁寧に歌っているのが印象に残りました。

 

なかでも「悲しみにさよなら」はリズムと歌を絶妙にコントロールしていて、こんなに素晴らしい曲だったのだと改めて再認識させられました。

そして、最後にオフマイク!で「悲しみにさよなら~♪」と歌うところは玉置さんにしか出来ない離れ業なのです。

野外でのオフマイク…びっくりしました!

1日目は「愛は二人のために~♪」、2日目は「愛をみんなのために~♪」と歌ってくださり、雨の中で聴いている私たちをねぎらってくださいました。1日目の「二人の~♪」は原曲どおりで最近はほとんど聴くことが珍しくなりました。

チャリティーや災害の支援のために歌詞の中にその名称を織り込んで歌うことがいつもの通例になっているのです。 

 

 

1日目、前半最後の曲「FRIEND」では何処からともなくやってきた鳥とのハーモニーも…私の目の前の大講堂の屋根の一番高いところに留まり、しばし大きな鳴き声で歌を響かせていました。玉置さんの歌を聴き歌いに来たのかしら。それとも昨年亡くなられた御母堂様が聴きに来られたのかもしれないとおっしゃる方も。きっと玉置さんをいつも見守っていらっしゃるのではないかと私は思いました。

 

 

今回のコンサートでは休憩をはさんでの1部、2部の構成ではなく、休憩なしで玉置さんの衣装チェンジの時は3曲のオーケストラと合唱の方々の演奏があり、1日目はこの頃になるとすっかり暗くなり、建物のライトアップと徐々に夕闇が迫りくる様子が何とも雰囲気があり素敵でした。

夜のとばりが訪れると、金色に輝く薬師如来様が輝きを放ち、幻想的で荘厳なイメージ。

 

2部の歌い始めは「JUNKLAND」から。

アップテンポの名曲でシンフォニックコンサートで歌い始めて1年と少し、私が初めて聴いたのは2018.04.10の上野・東京文化会館/指揮はマエストロ西本智実氏、回を重ねるごとに進化して楽しんで歌っている様子がいつも印象に残ります。

今では中盤の一番の盛り上がりどころです。

今回の公演のこの曲は走りすぎず、丁寧に大切に歌っている印象でした。

静かに歌っても迫力のあるサウンドとリズムで盛り上がらないわけがありません。


衝撃!!!

それは雨の2日目のステージで、この曲「JUNKLAND」の中盤に起こりました。

雨で濡れながら観ている私たちと同じように「僕も濡れるからね」と以前のライブで言われたように、ステージ前の屋根のない部分に出てきて雨に濡れながら歌ってくれたのです。

こんなことが起ころうとは思いもしないことでした。

玉置さんの優しい心に触れた瞬間に会場内が一つになり会場内のボルテージは一気に上がりました。

この時の拍手の鳴りやまなかったことを私は忘れません。

胸に手を当てるポーズも多かったように感じました。

心で受け止めていただいているのだと心底思いました。

 

次の曲は「行かないで」もうこの曲しかないです。

前カーテンコールのシーズンから始まったこの曲順は最高最強です。

ギャップのある曲を持ってきているところは心にくい演出…

「行かないで」は前カーテンコールでも同様でとても進化していると思います。

上手すぎて泣ける。

さらに説得力を持ち心が震えます。

静かに優しく歌い始めるファルセットの多い難曲ですが、緩急の使い分けに玉置さんの歌の妙を感じます。

 

後半のメドレーの「悲しみにさよなら」の最後のオフマイクから「夏の終りのハーモニー」へ

「夏の終り~」も最後にオフマイクで歌う部分があり、みんなの度肝を抜く演出…

玉置さんの最後の歌は「田園」で終りになります。

最高潮に盛り上がり、最後のフェイクで全力投球…

いつもいつもその時の最善で私たちを魅せてくれる玉置さんの姿勢がたまらなく好きなのです。

 

それぞれの歌が命を持ち、生きているようにいつも変化をしている。

フェイクやシャウトの変化に注目したり、歌い方の妙に聴き入り、あっという間にの時間が流れます。

いつものホールの公演では、最後に「メロディー」を歌うことが多いのですが、今回はなかったので少し寂しくもありましたが、このような回もあっていいのかしらとも思ったり。

 

最終曲はオーケストラと合唱の奏でる「ダッタン人の踊り」は東洋的なメロディーで徐々に迫力を帯びていく一曲で誰でも一度は耳にしたことのあるポピュラーな曲です。

このテーマに沿った納得の選曲でもあります。

個人的には2日目の演奏の方が迫力があり、好みに合っていました。

打楽器パートの真ん前にいたのでそのせいでの迫力になったのかもしれませんけれど…

西本先生の指揮はいつものとおり見惚れるほどかっこよく、個人的には「ダッタン人の踊り」で1か所だけ両足をタタンと踏み鳴らしたところがあったのですが、そこが一番のお気に入りでした。

 

音の聴こえ方はブロックによって違っていて2日目のブロックは目の前にスピーカーがあり、スピーカー優位の音、1日目の方がオーケストラの響きが耳に心地良かったです。

 

前カーテンコールからずっと感じているのですが、玉置さんの中音部の響きが素晴らしく大好きです。

胸をわしづかみされるように切なく力強く、誰にも真似できなく心に響く歌声だと思います。

 

衣装は1部は僧侶の袈裟(けさ)からイメージしたような衣装で、2部は裾が少し広がったジャケットで白い波線の模様がぐるっと後ろまでありました。

髪の毛はハーフアップで後ろで留めていました。

白髪が夜の荘厳な背景と薬師如来像をバックにまるで神のようだと感じました。

 

オーケストラとのコラボレーション、ハーモニーも玉置さんはご自分の努力で実績をしっかり重ねられ進化を続けています。

個人的には玉置さんはオーケストラとのコラボでしっかりした何かをつかみとり、次の飛躍に向けての研鑽を積まれているようにお見受けしております。

今後の公演も楽しみです。

 


1日目は鳥との、2日目は雨とのハーモニーで、興奮と感激の2daysコンサートに参加出来て本当に幸せでした。

行かないと経験することが出来ない貴重で美しい時間になりました。

きっと、この公演はいつまでも語り継がれる伝説になるに違いありません。

そして、私の中の大切な大切な宝物になりました。


2日目は雨の中のコンサートで最後まで開催されるか不安になりましたが、無事に最後まで開催されホントに良かったです。

始まってすぐに雨の降りが強くなって、それに従い気温もどんどん下がり客席で震えながら聴きましたが、玉置さんの歌もパフォーマンスも雨や寒さの影響を全く感じることなく、素晴らしい公演になったこと感動で胸がいっぱいです。

玉置さんや指揮の西本先生、演者の方々も雨と寒さの中の演奏と歌で、玉置さんの息は途中から白く変わっていましたが、最後まで歌も演奏も大変素晴らしかったです。

コンサート開催にあたり、全ての関係者の皆様に感謝いたします。

平成最後のコンサートに大感動でした。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

  2019.05.02

 令和元年5月2日

 

後記:今回は初の関西遠征で各地から集まったお仲間さんにたくさんお会いすることが出来てとてもうれしかったです。お世話になりありがとうございました。公演前後には奈良観光も楽しむことが出来て大変楽しい思い出がたくさん出来ました。付き合ってくれた友に感謝します。

こぼれ話として、公演1日目翌朝には合唱で参加された方と、2日目翌朝には楽器の奏者の方とお話し出来たことも良い思い出になり、たくさんの人が作り出すステージに改めてありがたみを感じることとなりました。コメントいただけるようにしてみました。良かったらコメントくださるとうれしいです。

 

 

以下、写真になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャクヤクが見頃

 

 

 

 

 

ステージの写真は開演前に撮らせていただきました(撮影OKでしたので)

 

 

 

記事より拝借いたしました

 

 

 

開演前の寄り道

春日大社神苑 萬葉植物園(藤の花が見ごろでした)

柔らかな香りがそこはかとなく薫っていました

 

 

 

 

 

 

ご覧いただきありがとうございました。





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