本邦初の北欧の絵画にフォーカスした展覧会
スウェーデン、ノルウェー、フィンランドの3カ国の国立美術館の美術展で、年代は19世紀。
ナショナリズムの高まりを背景に、北欧独自の芸術を探求する潮流から生まれた北欧美術。
第1章では、雄大で厳しい自然が描かれた作品が並び、第2章では民話や神話から着想を得た絵画から、北欧の人々のこころに根付く自然への畏怖を感じ取ることができる。
深い森には人間の立ち入ることができない場所があり、そこには魔力が宿り人間ではないものが住まうと考えられていた。
誰かに見られていなくても森は必ずそれを見ている。そんな畏れを抱きながら、けれども森を心のよるべとして生活していた人々の営みが感じられる
そんな神秘に満ちた北欧も、都市の発展と工業化の影響でその神秘性は徐々に影を潜めていく。
都市を描いた第3章は、写実主義、印象主義の影響を強く見てとることができ、しかしながらそこに北欧独特の気候や薄闇がまざりあい、今まで見てきた印象派絵画とはまたちがったものをみることができた。
今では美術展には年に数回足を運ぶ程度なので、そんなに何かを知っているわけでもないが、それでも美術展を見るたび、そこに新しい発見があるとともに、絵画どうしの様々な結びつきや、大きな潮流とその国独自の文化との融合から生まれた作品を鑑賞できるのは何より楽しい体験だ。
民話の挿絵の紹介では