電話しながら

サイドミラーに映り込む
コーラルピンクの夕日

シャッターを切りたい衝動に駆られながら
ルームミラー越しに頬があちこち染められていく





会話しながら、
今日と決めていた訳ではないけど、

愛させていた一部を
本日引上げしました



先が無いと分かりきっているのに
何故続ける?
電話やメールが前進ではないのに
何故続ける?

その先を欲しがらない
さっぱり意味が分からなかった

強引にでも
自分のモノにしたい
この手に抱きたい

そう思わない感情に一体何の意味がある?


ファンだと思えばいい

たしかにその愛し方もあるだろう


暇だったら連絡ちょうだい

その誘い方もあるだろう

けど
飼い殺してるみたいで
都合のいいヒトを持ってるみたいで
厭だった



まぁ…
構ってくれる楽しさ
変化に気付く嬉しさ
気付けば合わさる視線

それらが失くなるのは確かに勿体ない

自分の酷さ加減に蓋をして



恋する先を失くしたのも
愛する場所を奪われたのも
あっちなのに


どうして
私まで
こんな後味なんだろう