8月19日以来の、葛尾村への給餌です。
 
 その間も、別チームが2度、入っているので、1週間に1回のペースで継続できています。毎週同じ人が行くのは大変な負担なので(そういう方々も多いので、頭が下がります)、葛尾村への給餌はチームを組んで交替でやっています。
 
 葛尾村への給餌は、もともとほかの方々も入っていたのですが、いつのまにかこなくなってしまい、現在は私たちのチームが毎週または隔週1回と、九州の方が月に1回入っているだけ(交流はありません)? 
 
 ここの給餌を続けているのは、某団体のボランティアをしていた頃、千葉のTOKUさんが中心となって葛尾村をメインに、飯舘村、川俣町、川内村などの犬猫たちの一斉TNR(Trap Neuter Return、避妊手術後に同じ場所に戻すこと)を4度行い、葛尾村に関しては、把握している限り、許可のある犬猫の不妊手術が完了、その後のケアのためです。
 
 飼い主がいる犬猫ならまあ、安心なのですが、そうではなくただの居付き猫だったり、飼い主さんがあまり帰宅できない状況だったり、いろいろです。
 
 某団体としての活動ではありましたが、実際に動いていたのはTOKUさんおよびTNRチームのボランティアさんでした。
 TOKUさんは2012年~2013年にかけ、4度にわたるTNR手術の指揮を執り、TNR対象になる犬猫を把握するための現場リサーチ、個人ボランティアとの連携、犬猫の飼い主さんへの連絡から獣医師の手配などなど、すべてをやってくれました。
 TNRの手術費用は、里親担当のボランティアMさんが基金を立ち上げ、団体の分とは別に募って集めていました。
 
残念ながら、私を含め、このTNRに関わったほとんどのボランティアは昨年夏にこの団体を離れてしまいました。残念なことですが、この団体を離れても、新しく作ったグループ「福島被災動物レスキューRAIF」さんほか、個人で福島被災動物活動をしたり、地元で保護活動を頑張っていたり、とみんなそれぞれに続けています。
 
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▲TNRのため、飼い主へお知らせの貼り紙をする「くろさん」(現在は「福島被災動物レスキューRAIF」のメンバー)2013年4月
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雪の飯舘村で猫搬送中(2013年4月)
 
 TOKUさんや私を含む多くのボランティアが昨年夏にそこを離れてしまったこともあり、その団体として葛尾への給餌はストップしましたが、その後は個人ボランティアや「福島被災動物レスキューRAIFのメンバーなどが集まってチームを組み継続しています。
 
 現在、葛尾村では緊急性のある保護もなく、給餌中心の比較的平和な活動ができているのも、4度のTNRの成果だと思います。
 
 
 また、TOKUさんは葛尾村で産まれた子犬たちの里親探しにも奔走しました。現在、ロッキー&サリーの飼い主さんの家に居た、双葉町からの被災犬、チャッピーが生んだ子犬で、心臓が悪い「あめくんのケアもされています。心臓病は手術で完治、ずっとまさとさん&ゆかりさん夫妻が一時預かりをしてくれています。
 
チャッピーは、亡くなる前の数日、私も預かりを担当させてもらいました。
 
 
 
ということで、今回も給餌だけです。
 
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葛尾村へ行くときは国道288号経由で行きます。田村市船引にあるファミマで昼食などを買い込みます。震災直後から営業していた、貴重なコンビニで、ずっとお世話になっています。
 
 現在は、除染作業員たちの宿舎がすぐ横にできたので、売上がかなり伸びたそうです。「おかげさまで、朝はみんなお弁当などを買ってくれるので込み合ってます」と言っていました。作業員の方は200名ほどいるそうです。この日は日曜日で仕事ないけれど、作業員らしき人がチラホラ。青森から来たという30代くらいの男性が、従業員の若いお姉ちゃんにしきりに話しかけていました。
 
 
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▲避難指示が解除された田村市都路地区。住民の帰還はあまり進んでいない? 食堂に残されたコータロー。いつも行きかえりに寄ってオヤツやウエットフードをあげていきます。
 
 
 
 葛尾村に着くと、最初に交差点にある自警団の詰所へ挨拶。村へ出入りする車のナンバーをチェックしています。日曜日で作業車が来ないため、ヒマらしく、お茶をいただきながらいつもより長めにおしゃべり。
 
 帰還困難区域なら、新しく住宅を買うときも応分の保障がもらえるけれど。避難指示解除準備区域や居住制限区域だと十分な保障はないとか。
 復興支援住宅も、帰還困難区域の人が優先だし、家族の多い人、子供がいる家庭の人は、もう郡山市やいわき市などに自宅を購入して住んでいるそうです。田村市船引町に家を買ったという方にも会いました。
 
 葛尾村の場合、帰還困難区域はほんの一部で、多くは避難指示解除準備区域です。
 
 自警団のおじさんたち、「おれ達、中途半端だかんなあ」と言っていました。多くは三春町にある仮設住宅から、葛尾村まで毎日通っています。
 
 
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▲夏湯地区。白猫親子がいます。子猫は2匹。基本的には飼い主さんがフードを与えていますが、近所の猫も食べにきているので、外にも置き、飼い主さんも補充できるよう、支援用フードも置きます。
 
 
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▲一番たくさんの猫が出て来てくれる、家老川のMさん宅。上の4匹のほか、キジトラもいました。少なくとも5匹はここで食べていることになります。右下の
茶白猫ちゃん、私は初めてですが、耳カット(TNR済の印)がありました。
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▲岩角交差点の線量計。ここはすぐ近くに除染後の土砂を入れたフレコンバックの置き場があります。(右)ツリフネソウが咲いていました。秋ですね
 
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▲村内には、こんな除染作業基地がたくさんあります。
 
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▲一人で家を守っているトラちゃん。以前は玄関を開けて入っていけたのですが、玄関周りを改修され鍵がかかっているので私達は入れません。窓越しにトラちゃんに挨拶。
 
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▲フレコンバッグ置き場の下地工事
 
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▲黒いフレコンバッグはどんどん増えていきます
 
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▲犬4匹が居ついている家。みんな元気でした
 
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▲何かの本で、「かづらおむら」とありましたが、「かつらお」です。濁りません。
 
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▲旧役場駐車場内にあるパトロール隊のところで会った猫。「先月から来てんだ。もっとボロボロだったけど、ここに来て食べてっから少し太ってきた」そうです。ひとなつこいこでした。オスで未去勢
 
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▲村に一軒だけある郵便局。震災後から営業停止のまま。
 
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最後にウルトラ警備隊の事務所へ。ここにも三毛猫が居ついています。今回は長野県警でした。
 
 
今回は、郡山のちかげさんが寄付してくれたフードも使わせていただきました。
ありがとうございました。