ぽこです。
 日の富岡町(原発20㎞圏内)に続き、9日もペットレスキュー活動に行ってきました。
 
 この日は浪江町の山のほう、南津島&赤宇木地区、DASH村のあるところです。
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 20㎞以上離れていますが、放射線量が異様に高いため、20㎞圏内同様に入域が難しく、現在は許可証がないと入れません。ちょっと前に放射線汚染された石を出荷したことで騒がれた「双葉砕石工業」の、採石場もここにあります。
 
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▲夕方5時すぎなので暗いですが、ここが問題の砕石場。車の中での空間線量は14μシーベルトでしたが、現場はもっとあるはず。津島地区で避難せずに残っている住民Kさんによると、「70μシーベルトくらいあったと」のこと。また、Kさんは「あの社長、国の指示がなかったから出荷しただなんて言っているけど、この地区の放射線汚染度が高いことはみんな知っているのに。なんでも国のせいにしちゃいけないよ」と言ってました。私も同感です。野外に置いていた稲わらが汚染されていたのだから、石だって当然汚染されているのは誰でもわかっていることなのです。大したことない、バレないと思ったんでしょうね。
 
 
 元住民(全員避難しています)以外は許可証を取得するのが難しいのですが、JCN(ジャパン・キャットネットワーク)というNPO団体が、震災後からずっとこのエリアで動物保護活動をしている関係で、特別に許可証を発行してもらっています。
 私たちもその許可証の立ち入り者名簿に入れてもらったので、堂々と「動物保護」の目的で検問をクリアして入域していますが、ここから20㎞圏内へ入ることはできません(20㎞地点に無人のゲートがあるだけなので、物理的には可能)。
 
 
 このエリアの国道114号は一応、除雪されているのでスタッドレスタイヤで問題なく走行できますが、脇道はまったく除雪されてないので、四駆でも大変です。坂道ではチェーンを付けても登れませんでした。
 
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▲DASH村へ行く道路。この日はアスファルト部分がでていましたが、この2日前は一面の雪でした。車高の低い車も無理。
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▲方向転換をするだけでハマリます。タイヤ周辺の雪かきをする福島県民チーム。
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▲DASH村近くに車を止め、私の持っている歩けるスキー(山スキー、クロカン)で目的地へ。この先は除雪されてない山道なので四駆+チェーンでも無理なので、これしかありません。背中にはフードが入っています。ちなみに、この2人、福島県民ですがスキー経験なし。
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▲私はテレマークスキー。このときは帰り道なのでリュックもソリに乗せていますが、リュックに10g、ソリに15㎏のフードを乗せて行きました。
 
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▲一見、クロカンを楽しんでいるだけのように見えますが、線量の高い地区での給餌活動なんです。こんな道を延々と1時間ちょっと歩きました。本当は、もっと先
にも給餌ポイントがあるのですが、そこまで行ってしまうと戻るのが大変なので、今回はあきらめることに。2組で動けると効率的なのですけどね。
 
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▲こんなところに来るのは私たちだけだと思っていたのに、人がやってきました! 私たちの給餌ポイント、F牧場近くに住んでいたYさん。
飼い猫2匹が残っているので、2、3日ごとに餌を置きにくるそうです。Yさんは養豚家で、800頭の豚を飼っていたのですが、半分は餓死し、残りは棚倉町に移動させたそうです。現在は須賀川市の借り上げ住宅暮らし。3月17日から避難生活中
 
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▲Yさん宅の納屋に猫2匹が住んでいます。ミケとトラ(中にいるのが見えますか?)。どちらもメス。片道1時間も歩いて通っているほど猫を可愛がっているというのに、「仔猫が産まれたら川に捨てっちまう」との話。田舎の人のこの感覚、なんとかならないでしょうか。でも、避妊することには同意してくれました。
 
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▲F牧場。雪に阻まれたせいで3週間ぶりの訪問。前回は猫ではなく生きたタヌキが2匹出てきたのですが、今回はこんな姿に。前回、犬も見かけたので食べられたのでしょうか。背骨と頭部以外はきれいに食べつくされていました。20b㎞圏内で見た犬の死骸も同様でしたが、骨まで食べられてしまうんですね。
 
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▲無事にF牧場から降りてきて、国道わきにJCT(ジャパンキャットネットワーク)が設置している給餌箱にフードを補充します。1週間ぶりですが、すっかり空っぽでした。左の「まるちゃん」は餌を食べにきていた白い猫を撮影中。
 
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▲住民全員が避難している赤宇木地区の奥(除雪もされてません)に繋がれ取り残されている「ちびた」。毎回、必ず立ち寄って遊んであげます。連れ出してあげたいのですが、飼い主さんが同意してくれません。「番犬だから」という理由です。週に2,3回は戻っていると言っていたのに、実は近所の人に頼んでいるらしいです。毎回飲み水のバケツの水は凍っているし、餌も古いものがずっとあります。JCNの代表、スーザンは「これは虐待だ!」と言っています。4月には住民でも入れなくなるし、シェルターでは無償で預かってくれるのに、なぜ飼い主さんは番犬だと言って置いておくのか? 愛情がないのでしょうか? 「ちびた」の立場になって考えたら、早くこの無人の場所から人間のいる場所に連れて行ってあげるのがベストなのに。
 
 
 ちなみに、津島地区に一緒に行っているのは、須賀川のひろみちゃんと、郡山のまるこちゃんの県民チーム。
 ほかにも仲間を募集します! 線量の高い地区での活動を気にしない人。できれば平日大丈夫な人。本気で給餌活動をある程度継続してやってくれる人。
給餌、保護目的なので興味本位の人や取材目的の人はご遠慮ください。
 
●まるちゃんのブログ→http://ameblo.jp/maruko311
 
また、フード支援もおねがいします。私が使っている給餌用のフードは
①NPO団体「JCN(ジャパン・キャットネットワーク)」、
〒969-3141
福島県 耶麻郡 猪苗代町 大字磐里 字上野 2706-1
090-8534-2646(スーザン)

②「にゃんだーガード」、http://nyanderg.web.fc2.com/
 
で提供してもらっているので、そのどちらか宛てでもいいですし、私個人宛てでもいいです(ゲストブックに連絡ください。住所などお知らせします)。安いドライフードで十分です。よろしくおねがいします。