朝4時に起こされ、暗い中を弘前から鰺ヶ沢へ向かいます。
 
 日本海に面した鰺ヶ沢に到着したものの、それでもまだ6時前。
 鰺ヶ沢といえば、秋田犬の「わさお」がいる町です。
 
 「わさお」はイカ焼きの店の看板犬。1年半前はここまで有名になっていなかったものの、観光バスまでやってきていました。その後ますます知名度が上がり、来年には映画も公開されるなど、全国区で有名になってしまいました。人気者になったので夜は自宅につれて帰るのでしょうか、イカ焼き店の裏にある犬小屋に「わさお」はいないし、店は当然閉まっています。朝5時半だし、あたりまえか。
 
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▲日本海の荒波寄せるパーキングスペースで朝寝
 
 ここに来て眠気が襲ってきたので、二度寝を開始。今度は叩き起こされる心配のない、パーキングスペースです。日本海の荒波を聞きながら2時間ほど仮眠してスッキリ。7時30分に再び行動開始です。
 
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▲「水軍の館」の露天風呂は船の形でした。
 
 朝寝のあとは朝湯です。鰺ヶ沢温泉「水軍の宿」へ。入浴料金350円。「北東北温泉本」で1人無料で入浴できます。かなり成分の濃い塩化物泉で温まりました。シャンプーなどの設備はありません。
 
 朝湯でさっぱりしたあとは、日本海の海岸線沿いに南下します。
 
 観光的には不毛なエリアですが、荒波寄せる日本海の景観を堪能するにはなかなかよいところです。
 
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▲「日本一の大イチョウ」。高さ31m、根回り22mという、巨木でした。葉がほとんど落ちていたのが残念です
 
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▲この一帯は絶景が続きますが、千畳敷の景観はピカ一。どんよりとした曇り空がいかにも冬の日本海らしいイメージです
 
 このルートを選んだのは、波打ち際の露天風呂で有名な「不老不死温泉」に入りたい、と思ったからなのですが…。
 
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 残念! 波が荒過ぎて、この日は露天風呂は入浴できず。お湯も入れられていませんでした。ガガガガーン。
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 混浴の湯船のほかに、女性専用の湯船もあります。こちらは湯を溜めはじめたところでしたが、あと1時間くらいかかるのと、波の状態が荒いままだと入浴できないとのことで、あきらめて次へ。
 ここは以前も通ったけれど、時間が合わずに入浴できなかったので、今回はなんとしてもリベンジしたかったのですが、仕方がありません。
 
 
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 今回のメインともいえる「不老不死温泉」に入浴が果たせず、かなりがっかり。能代市内まで下り、回転寿司屋に入って気を落ち着かせます。JAF割引で10%OFFと知り、ちょっと得した気分。こういう割引って、あとからわかって悔しい思いをするのがほとんどですが、この店では会計時に教えてくれましたよ。
 
 
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 能代から今度は内陸に舵を取ります。さみしい日本海沿いとは一転、大館や鹿角などの大都会を通る国道7号線から小坂町へ。さらに林道を通って向かった先は…。
 
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 奥々八九郎温泉です。林道脇に突如として出現する野湯ですが、林道も砂利道とはいえ整備されているから車でも問題なく入ってこられます。
 湯もまだ素晴らしく、ごらんの通りジャグジーのごとく地面から湯が湧き出ていて、しかも適温。というかやや熱め。湯船の深さも十分だし、清掃もきちんとされていて清潔だし、脱衣所はないものの、野湯の中では極上の部類にランクされます。
 
 
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 ここの温泉で大根を洗っていた地元のおばちゃんとぽこ。林道入口にある八九郎の集落の人だそうです。集落にもビニールハウス内に男女別の「八九郎温泉」があり、一般の人も入ってOKだと教えてもらいました。残念ながら長靴を持っていなかったので歩いていけず、今回はそちらはパス。またゆっくり来てみたいところです。
 ちなみに、この林道は除雪されないので冬は車でこれなくなるそうですが、スキーを履いて歩いてくる人もいるとか。ぽこけんもやってみたいものです。
 
 ここから、さらにもう1湯と欲張り、今度は日本一の強酸泉・玉川温泉を目指します。
 
 玉川温泉へアクセスする道路を一般車が通れるのは11月いっぱい、つまりこの日まで。夕方6時にはゲートがしまってしまうので、それまでに入浴し終えて田沢湖方面側のゲートまで辿りついてなければなりません。
 内陸へ向かうほど大雪になり、前が見えないほど降りはじめました。まだ11月だというのに、さすがに豪雪地帯だけあります。
 
 
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▲(左)玉川温泉の箱蒸し湯 ▲(右)玉川温泉を午後5時少し前に出発。12月からは一般車はここまで入れなくなります
 
 夕方4時に到着。ギリギリ玉川温泉に日帰り入浴できました。ぽこが夏に来たときと違ってガラガラでした。大雪だったせいもあるけれど岩盤浴する人など誰もいないし、内湯にも数人しか入っていませんでした。この日帰り客はぽこけんが最後。
 さすがにPH1.2の強酸性の湯はインパクトがありましたが、時間も迫っていたのでゆっくりできなかったのが残念。慌ただしく出てきたせいもありますが、ここでは岩盤浴ができないと魅力半減ですね。
 
 それにしても、玉川温泉周辺は大雪で前があまり見えない状況だし、人家もまったくなくて緊張しながら降りてきました。それなのに田沢湖ではほとんどやんでいるし、盛岡まで出てくると雪が降った気配はまったくなし。今朝の弘前市内は真っ白だったというのに、同じ北東北でもまったく違うんですね。
 盛岡で夕食を食べ、あとは東北道で一気に戻ったのでした。
 
 丸2日間という短い日程ではありましたが、内容の濃い旅ができて、なかなか満足でした。やっぱり、北東北は旅情があってよいですなー。
 
                  おしまい