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南インド・コバラムビーチ(ケーララ州)の犬

 とうとう狂犬病患者が亡くなってしまいました。
 海外の野良犬大好きな私としてはショックだし、野良犬の写真を集めて本にしていることもあって少々旗色も悪いかな、と感じています。同時に、ますます野良犬に対してみんなが嫌悪感を抱いていじめられてしまうのがつらいです。特にフィリピンでは野良犬を始末する対策が講じられることでしょう。このままでは世界中から野良犬がいなくなってしまうかもしれません。

 写真は南インド・ケーララ州のビーチです。
ケーララ州は犬はすべからず繋いで飼わなくてはならず、飼い犬には半年に一回の狂犬病予防注射の接種が義務づけられています。そのせいで、路上で犬を見かけることはほとんどありません。あのインドで、ですよ。すごいことです。それでもビーチだけは例外で、こんなふうにノラや放し飼いの犬がたくさんいました。ただ、狂犬病らしきふるまいをした犬は(狂犬病じゃなくても)、みんなに叩き殺されてしまいます。

 私も海外で犬と接してきましたが、接し方には注意します。向こうから友好的に尻尾を振ってやってきたら、たいてい大丈夫ですが、そうでないときは最初から触りません。まず様子を見て、お尻のニオイをかがせたり、頭のニオイをかがせたり、手は出しません。特に犬は頭より高い位置から手を出されたら「攻撃される」と思って警戒するので、かまれることもあります。

 かなり注意して接している私も、インドで一度咬まれたことがあります。ダラムサラという、チベットの臨時政権が置かれているところです。犬たちもみんなフレンドリーなので安心していたのですが、年寄りの犬が昼寝しているのを邪魔してしまい、軽くですが指を咬まれました。
 ふだんはおとなしい犬なので、まさか狂犬病ではないと思ったものの、さすがに致死率100%というのを知って、念のため病院へ行って注射を打ちました。4,5日おきに3回。インドなので1回1000円もしませんでしたし、地方の病院でもすぐに打ってくれました。
 
 不用意に犬に触るのは厳禁ですが、だからと言って野良犬をいじめないでください。何もしないのに攻撃してくる犬もいるでしょうが、たいていの犬は友好的です。いじめると犬のほうでも人間を嫌いになってますます攻撃的になってしまうのです。