私は20歳のころ

雨が降るのが待ち遠しかった

大好きな彼がプレゼントしてくれた

水色の傘をさすのが楽しみだったから

雨が降っていても、きみの上にはいつも青空があるから大丈夫だよ

と、映画か何かのセリフだったのか

それとも彼のオリジナルだったのかはわからないけれど、雨に降られ傘をひらくたびに

ついニヤけてしまったものだ

あれ以来わたしはいつも傘を選ぶときは水色を選ぶ

そして、大人になってからはちょっとお高い物を買うようにしている

雨の日に使う物を

自分の気に入ったちょっといいものにすると

みんなが憂鬱だという雨が

ウキウキする日に変わる

大人だってそうなのだから

子供ならなおさらだ