熱燗や愚痴聞くことの上手き人/並選
さがんぼや見たことのなき波の色/並選
このところ、すっかり並選常連ですが
「鮫」は、私にとっては、かなりの冒険句でした。
○本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。
というたった一つのルールを、完全に無視したわけですから。
火曜日「今週の俳句道場」
●海なし県の栃木県では、鮫をよく食べます。 宇都宮近辺では、「もろ」と言って、ネズミザメを煮付けやフライにして食べます。食感は、白身の魚というよりは、鳥の胸肉に近いような感じがします。 ちなみに、ネズミザメは、栃木県ではモウカザメと呼ばれています。 県北の方では、アブラツノザメを「サガンボ」と呼んで、ハレの日や正月などに煮付けにして食べるそうです。サガンボは、もろと比べると、少しざらざらとした独特の食感で、私は煮凝りが好きです。 栃木で鮫が多く食べられるようになったのは、他の魚と比べると、傷みが遅いため、海なし県の栃木にも多く流通させることができたからだそうですよ。 1年中食べることはできますが、やはり身が締まる冬場が1番美味しいそうです。だから冬の季語なのかなあ。 海なし県である栃木県の食生活が、季語に影響しているとしたら、なんだかワクワクします。/根本葉音@花芭蕉句会
こんなことを書いていたら
鮫食ふや見たことのなき波の色
と詠んだ句の鮫をどうしても「さがんぼ」としたくなったわけです。
こんなルール無視の句を木曜日にとっていただいて、組長には感謝申し上げます
茶の花