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昨日は聖金曜日。今年はバッハコレギウムジャパンのマタイ受難曲を聴いて過ごすことが出来ました。
4月18日(金)18時30分~21時45分東京オペラシティコンサートホール
ソリストも合唱も演奏も恐ろしい程のクオリティの高さで、キリストの受難の物語が私達のものとしてストレートに突き刺さる。貴方についていきますと歌う合唱が、別の場面では十字架につけろと叫ぶ群衆にもなり。現代に生きる私達にだって、決して他人事ではない。そんなことまで頭に浮かんで離れなくなる。
「ペテロはイエスを三度知らないと言った直後に鶏が鳴き、イエスの言葉を思い出して泣き崩れた。」これに続くアリア「憐れみたまえ、我が神よ」ヴァイオリンとアルトが歌い交わすその底に、十字架への歩みのようなチェロのピチカートと、風のように寄り添うオルガンの響きが美しくて哀しくて。
どの場面でも、アリアをたっぷりと歌わせる格調高い名演でした。終曲が終わり、雅明さんと演奏者とお客さんと、全員でその余韻を味わう。この時を共有出来たことが幸せです。