つまずいたって、起きればいいよ。

■モンテヴェルディ、愛の二態 — 聖母(マリア)と愛神(アモーレ)
2013年7月30日(火)
19:00開演
サントリーホール・ブルーローズ

Claudio Monteverdi(1567-1643)
マリアに向かう聖なる愛(宗教曲)
Beatus vir I/主を畏れる人は幸いである 1641
Deus tuorum militum/神よ、あなたの兵士たちの 1641
Ut queant laxis/聖ヨハネ讃歌 1641
Salve Regina/サルヴェ・レジーナ 1641
Magnificat a6/6声のマニフィカト 1610

愛神に翻弄される俗愛(世俗曲)
Amor, che deggio far/愛の神よ、どうすればいいのでしょう 1619
Troppo ben può/思いのままにもほどがある  1605
Ohime, ch'io cado/ああ、ぼくは倒れる 1624
Lamento della Ninfa/ニンファの嘆き  1638
Chi vol haver felice/幸せな心をもちたい者は 1638
Zefiro torna di soavi accenti/西風が帰り、甘い響きで 1651
Zefiro torna e’l bel tempo rimena/西風が帰り、よい季節を連れてくる  1614

Monteverdi Ensemble
[モンテヴェルディ・アンサンブル]
阿部雅子(ソプラノ) 渡邊有希子(ソプラノ)
上杉清仁(カウンターテナー)
櫻田 亮、谷口洋介(テノール)
小笠原美敬(バス)
天野寿彦(ヴァイオリン) 渡邊慶子(ヴァイオリン)
平尾雅子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
渡邊順生(オルガン、チェンバロ)

礒山 雅(監修)

この演奏会を知ったのは本当に直前だったんですが、ちょうど時間も空いていてチャンスだったので
急遽チケット入手して行くことが出来ました。
もう20年近くも聴き続けている渡邊順生さんの弾き振り。
BCJなどで活躍する精鋭が集合した感じの声楽と器楽。
いい演奏に決まってる!と期待十分で出かけましたが、想像以上の素晴らしさにしばし時を忘れました。
磯山先生と渡邊先生のお話も、モンテヴェルディ愛にあふれていてとても興味深かったです。

前半のマリアに向けた愛の部では、Salve Reginaの二重唱が特に心を惹かれました。
谷口さん、櫻田さんのテノールお二方の個性がきらめきながら絡み合う、スリリングでいて調和のとれた響き。
後半ではニンファの嘆きがピカイチで、こんなに素敵な演奏聴いたことなかったなぁとため息が出ました。
阿部さんのニンファ、なんと突き刺さるのか!
男声のアンサンブルが語る部分の後に、彼女が「Amor,」と歌い出した瞬間、ぞくぞくっと心の奥底が震えました。

20年ほど前に、私がこういう音楽にはまり始めた頃。
カークビー&ルーリー、コンソートオブミュージックやコンチェルトヴォカーレなどの声楽コンソートの
来日公演にはよく足を運んでた時期がありまして。
改めてモンテヴェルディをじっくりと聴いてみたいなっていう興味からこの演奏会行こうと思ったんですけど
モンテヴェルディの音楽が持つエネルギーを存分に浴びることが出来て大満足でした!
渡邊順生さんを追いかけていて良かったなぁ~!