つまずいたって、起きればいいよ。
もうひとつ、この夏の忘れられないことを書かなきゃ。

ちょっとした思い出探しの散歩をしてきたんです。
かれこれ10数年前、初めて勤務した中学校が何年か前に統廃合で閉校になり、その跡地がどうなってるかな、と思って。
道に迷わないか心配でもありましたが、なんとなく呼ばれたような気がして、思い切って訪ねてきたんです。
歩いているうちに、景色こそ変わっていたけれど、道の雰囲気を少しずつ思い出してきて、無事その場所に到着。
実はもう更地で跡形もないのかな、とやや覚悟の上での訪問でしたが、建物の外形は残っていまして、公共の福祉施設や児童館として使われていました。

公共施設なので、ちょっと中に入ることもできました。
やはりキレイにリフォーム済みで学校だった頃の面影は何もありませんでした。
でも夏休み時期なのに、子どもの気配はなく、色々な施設へ出入りする人と会うこともなく
なんだかきれいな見た目なのに、ひっそりしていて物悲しかった。
もと昇降口だったところから入って、校庭側に抜け、ほんの少しだけ当時の面影を残す校庭を見つめました。
色々な思いに胸がいっぱいになりました。
この眺めを記憶
と写真に残して、その場を去りました。

帰り際に最寄り駅に向かう途中、昔知っていたお店とか、なんにもないなぁと思いながら歩いていたら、なんと!!

私がここの学校への着任が決まって、初めて面接に行った日の帰りに入った喫茶店が、いまでもあったんです。

吸い込まれるように、そのお店に入りました。歩き疲れて、ちょうどおなかもすいてたし。
サンドイッチとアイスコーヒーを注文。変わらない美味しさに涙が出ました。
お店の人とも少しお話し出来ました。黙っては帰れないと思ってね。

今は違う仕事をしている自分ですが、中学校教員としてのスタートを切ったこの場所が、さらなる新しい自分へ後押ししてくれたような気持ちで家路についたのでした。