事情

日曜日に行った、良子さんのピアノライブ。

会場内でちょっと見知った女性から声をかけられました。
聖路加トイスラーでの出演者同志として、リハーサルの合間に何度かお話させていただいたことのある方。
穏やかな雰囲気のピアノを弾かれる方で、私との共通点としては教員の経験があることかな。

私もその日はひとりで行ったので、せっかく知った顔に出会えたのですから隣の席でライブを鑑賞して、もちろん彼女はピアニストですし即興の体験にも参加してくださいました。

また、当たり前のように聖路加で会えるとばかり思ってたのですが…

なんとこの日が東京での最後の日、とのことで。
親御さんの介護のために、明日東京を離れると聞いて驚きました。

でも、また東京に来たときには、聖路加のお昼のコンサートに出たいし、皆さんの演奏も聴きたいわ、とおっしゃってました。

人それぞれの事情で、生活の場が変わったり、これまでの活動から少し離れなければならなくなったり、人生にはいろいろな出来事がつきもの。
だからこそ、いま当たり前のように過ごしている毎日だって、決して当たり前ではないんだな。

「東京最後の夜だから、思いっきりお買い物でもしてから帰ろうかしら～」

ちょっと寂しさの色は見えましたが、晴れやかな笑顔の彼女と別れてから、そんなことを思いつつ家路についたのでした。