木の根元に
身を寄せ合うようにして咲く
可憐な白い花
派手に我が身を主張しないけど
地に根を張って
自らの命を輝かせる
そんな白い花
この時期になるとおもいだすのが
祖父のこと
大好きな庭いじりをしている時に
心筋梗塞で倒れてそのまま
意識を取り戻すことなく旅立った
おじいちゃん
庭には
植え替えてあげようとしたのかな
抜いたばかりのすずらんが
並べて置いてあったね
大好きなおじいちゃん
私はおじいちゃんの好きだった
すずらんや桜草の花のように
生きられているだろうか
相変わらず心配ばかりかけているね
見守っていてね
私もすずらんが好きだ
風が吹くと
心の中に涼やかな音色が聴こえる気がして
自然に笑顔になるから
私だけの鈴の音が
天まで届きますように