俳句作りの得意な女の子
まだまだアイディアが尽きぬ泉のように湧いてくる

今日も「こんなにいっぱいできちゃった」って
うれしそうにじゆうちょうを見せてくれて。

そこにはなんと!
40句以上の俳句がずらり
驚きました!

そのなかから
今回はこちらの5句をセレクトしてみました。

「まだ寒い もうすぐ春のおとがする」
「たんじょうび いわってくれる ひとがいる」
「そうしゅんふ きれいなねいろ うつくしい」
「ゆきがとけ もうすぐ春だ まちどおしい」
「冬の日は 風がうなるよ ピューピューピュー」

そうしゅんふ。。。「早春賦」です。



春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず

この歌です。
私、大好きなんですよねこれ。

モーツァルトの歌曲「春への憧れ~Komm,lieber mai(Sehnsucht nach dem Frühling, KV.596)」との類似を指摘する向きもありますよね。



8分の6拍子に春への憧れを乗せていくのは、洋の東西を問わないのかななんて思ったり。
まだ寒いけど、春の足音を少しずつ感じつつある今の季節に、本当にぴたっとはまります。
「まだ寒い」の句も、そんな今の季節をうまく表現してるよね。

この子は歌を習っていて、今や学校でもあまりやらなくなった、かつての文部省唱歌のような歌もたくさん知っているんですね。
良い先生についているんだなと感心します。

「早春賦」も、勉強の終わったあとに大きな声で最近歌ってくれました。
季節の空気を感じながら、歌詞と旋律と和音を味わってほしいものです。

そして、「たんじょうび」の句(厳密には川柳かな)
これ、愛されているこどもだからこそ作れるんだよなあ、って
ちょっと胸が熱くなりました。

この子をとりまく周りの人たちからの、「あなたは大事な人だよ」っていうメッセージをちゃんと受け止める心が育っているんだな。

ああ、生徒さんの心の成長に直に立ち会える私は、本当に幸せ者だな。