カミさんの実家にある仏壇の横の床の間には

 

この掛軸が掛けられている

 

この書は住田智見という人の書なのだが

この人物は

私の小中高校まで一緒だった同級生のおじいさんなのだ

しかしこのおじいさんはただ者ではない

仏教学者であり

同朋大学の創設者であり

大谷大学の学長にもなった人だ

名古屋市熱田区の高校に通っていた時

その高校のすぐ前にお寺があったのだが

そのお寺こそが私の同級生の自宅であり

住田智見が住職をしていたお寺だったのだ

しかし当時は住田という同級生のおじいさんが

そんなに偉い人だとは全く知らなかったし

そのおじいさんは私たちが生まれる前に亡くなっていた

そしてもっと不思議というか驚いたのは

この私の同級生のおじいさんの書が

なぜカミさんの家に掛けられているのかということだった

義父は16年前に亡くなったのだが

その法要で来てくれた住職がこの軸を見て

「この人は住田智見という有名な方でいい内容のお軸です」

と言われたことを今でも覚えている

そんなわけで以前からこの軸を欲しいと思っていたのでカミさんに訊いたら

「あそこにあるのは何でも持ってきていいよ」と言ってくれたので

7月29日(月)に取りに行ってきた

 

幸いこの共箱も見つかった

 

家に帰ってきてよく見たら帯に軸のタイトルが書かれていた

 

「住田知見老師 大経の一部 天地和順」と書かれているが

どう見ても「智見」を「知見」と間違えて書いている

こんな人の名前を間違えるなんて

誰がこの帯を書いたんだろう?

 

箱の中には

「寺西申治」宛ての住田智見からの手紙も入っていた

カミさんに訊いたら寺西申治とは義母の父親だという

封筒の宛名からも判るように

当時の稲沢高等女学校の教師をしていたそうだ

手紙文の詳しくは判らないが

佐久間という人を通して寺西申治がお菓子などを届けたので

そのお礼を住田智見が書いたもののようだ

どうやらこの軸は

寺西申治が住田智見に頼んで書いてもらったもののようだと推測できる

それを義母が実家から嫁ぎ先に持ってきたのだろう

そして私がカミさんと結婚したものだから

私の小学校からの同級生のおじいさんの書と対面することになったのだ

まさに人生とはドラマチックなものではある

 

箱の中にはこの原稿用紙に書かれたものも入っていたが

これは何なのか全く判らない

ただ右端に

「住田智見師 南区千年町祐誓寺」と書かれているが

この祐誓寺が高校の前にあったお寺で

私は「千年小学校」に通っていたが

その当時は熱田区だった

「大経ノ文」と書かれているのでこの軸と関係があるものではあるようだ

 

この軸の書き下し文も箱に入っていた

 

          天下和順 日月清明 風雨以時          災厲不起 国豊民安 兵戈無用
           法要で来られた住職は「最後の4文字がいいいのです」と言っていた
「兵も武器も無用」ということだそうだ
ともあれ巡り巡ってこの軸は
 
無事に我が家の囲炉裏の間の床の間に落ち着くことになった
※なぜか読み下し文の次から中央寄せがおかしくなった
 
いつもの土曜日なら、
ジムで筋トレをしてからランは1回だけなのですが、
今週は水曜日が月末で休業日だったので、
今日もいつもと同じようにして10.1㎞走りました。
これで今週のラン距離は50.5㎞となり、
4週連続で週間50㎞を超えました。