cocktails-barのブログ

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35年にわたるコンサートやCD等で聴いた音楽の感想をご紹介いたします。

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久々のUPです。最近、我が家に変化がありました。

帰宅したら家にネコがいて、小屋には「そら」と

いうネームプレートがついています。 家族には

「にゃー」と甘えますが、私には寄り付こうと

しません。どうやら警戒されているようです。

 

 さて3回目の今回、ケンプ(1895~1991年)最晩年

のライブよりベートーヴェン(1770~1827年)ピアノ

協奏曲第4番を聞いた感想をお伝えします。

   

・演奏日: 1979年98日

・指揮:ヘスス・ロペス・コボス&ベルリンフィル

 

83歳時の録音です。因みに1990年のドイツの平均

寿命は75歳。一方、日本は79歳。95年生きたケンプ

は極めて長命と言えます。

 

ベートーヴェン誕生時、日本はどんな時代かを確認

した処、1772年に田沼意次が老中に就いています。

この時代の日本の曲を現在、耳にすることはありま

せん。その一方、西洋音楽が脈々と異国の地で聴き

継がれていることに只々、驚くばかりです。

 

今回、取り上げる4番は、1806年(36歳頃)の

完成と云われており、5番の「皇帝」と比べると

地味な曲です。 第一楽章冒頭、優しい4連打が

3回続いた後、さらに1回、長く響きます。 

 

オーケストラのスピードにはついていけません。

83歳という衰えを受け入れながらピアノを弾ける

こと、そしてベートーヴェンへの感謝の念が

伝わってくるようです。

 

 一方、第二楽章は人間ベートーヴェンの孤独を

包み込むかのような温もりのある演奏です。

このような演奏を聴いたことがありません。

演奏終了後、少し時間が経ってから客席から静かな

拍手が起こります。 ベートーヴェンと聴衆を心で

つなく演奏と言ってもよいかもしれません。