2022年である現在、新型コロナウィルスの流行は止まらず、多くの健康問題、経済問題などが生じている。私が医療従事者として働くであろう2030年は、現代社会が孕む問題に加え、多くの問題を抱えることになるであろう。
現在、急激な少子化とともに高齢化が進み、医療・介護・年金をはじめとする社会保障に関する問題が深刻化してきている。2030年には、日本の人口は「3人に1人が65歳以上(高齢者)」の時代を迎えるとされ、少子高齢化の問題は現在よりも大きくなると考えられる。医療の観点から見て、このような状況に陥ると医療・介護サービスの需要は高まる一方で医師や介護士の数が不足し、十分なサービスが提供できなくなるという問題が予想される。
また、科学技術の面では、AI(人工知能)が発達し人類と同等もしくはそれ以上の知能を得ることにより、人類がデータによって支配される時代を迎えることになる恐れがある。歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、技術発展によりコンピューターが個人レベルでデータ支配を行う将来が来かねないと警告している。また、技術革新により30年後の仕事ではどのようなスキルが求められるかもわからないと話し、どんな仕事にも就くことができない階層が世界中に広がると示した。これらのような状況に陥ると、失業者の増加にともない、低所得下に直面する人が増えることや、貧困問題がより深刻化すること、犯罪率や自殺率の増加など、負のスパイラルに陥ってしまう。職業に関する問題はそれだけではない。失業問題に加え、適当で無意味かつ不必要な仕事、いわゆるブルシットジョブの増加が挙げられる。この問題にはAIの導入も関係していて、AI技術の発展により、人間の仕事が奪われているため、無駄な仕事であったとしても、人間の仕事を増やさずを得なくなった。また、ブルシットジョブを促進させている大きな要因は、資本主義国家であることだ。政府は、資本主義社会を維持するために雇用を増やし、安定させなければならない。これらのような理由から、ブルシットジョブは増殖し続け、長時間労働や過労死の問題を更に生み出すことになると考える。
10年後である2030年には、以上のような問題が生じると考えられる。現在、政治や健康、環境に関するさまざまな問題が地球規模で存在する。今後、いま社会が抱える問題はさらに深刻化すると考えられ、新たな問題を生むきっかけにもなる。日本の知見と経験を生かし、諸問題解決のために規範づくりを推進し、多くの人が積極的に関与していくことが大切であると考える。